全九州高校体育大会後、展開づくりや試合を想定したプレーを意識しながら練習に励んできた２人。大会前、岩倉は「絢愛先輩から『全国で優勝しようね』と言われたから頑張れた。先輩にとって最後の大会だから優勝できなかったことは悔しいけど、良い試合ができた」と、古田の言葉が力になったと振り返る。対して古田は「技術も高いしメンタルも強い。後輩だけどいつも頼りにしている」と岩倉に対する尊敬を口にする。学年を超えた２人の信頼関係と強い絆が、日頃の実力を発揮するために大きな力となったことは間違いないだろう。

　茨城国体ではペアでの出場はないが、岩倉はシングルス、古田は大森乃愛（３年）とのダブルスで出場予定。今回は初のオール明豊メンバーで挑む国体ということもあり、国体監督として８年目の吉良監督も｢これまでとひと味違う“チーム力”が発揮できれば｣と話す。３年生にとっては高校生活最後の大きな大会。「とにかくテニスを楽しんでほしい。そうすれば３年間で培ってきた力を出して結果は付いてくるはず。今はどう楽しませるかを考えている」(吉良監督)。

　全国高校総体後、気持ちにも余裕が生まれ、状況判断能力がさらに増したという彼女たち。入賞ライン突破を目標に、高校生活の集大成を笑顔で飾ってほしい。

国体に出場する明豊メンバー

（黒木ゆか）