
珠玉の一枚 Vol.41 【大分県】
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大分市内の学校が集まり、合同で練習する「大分市高等学校カヌー部」から3選手が茨城国体に出場する。8月18日から開催された文部科学大臣杯日本カヌースプリントジュニア選手権大会では各種目で好成績を残し、弾みをつけて乗り込む。
全国高校総体で500㍍男子カナディアンシングル4位、同ペアで5位となった荒金透音(大分舞鶴3年)は、ダブル入賞の勢いそのままに、文部科学大臣杯では500㍍男子カナディアンシングル4位、同ペアで優勝、同フォア(4人乗り)でも優勝した。182㌢、83㌔と恵まれた体を生かし、ダイナミックにパドルで水を捉える。荒金は「シングルでは思うような結果を残せなかった。後半にパドルさばきが崩れてしまった」と満足した様子はない。
国体では岩永紘明(高田3年)とのペアで出場する。「状態はいい。文部科学大臣杯での手応えもあるし、最後まで丁寧にこいでトップでフィニッシュしたい」と高ぶる気持ちをコントロールし、冷静にレース展開を読み、高校最後の大会で有終の美を飾ると意気込む。
カナディアンペアに出場する荒金透音
カヤックシングルに出場する進聡一郎(大分舞鶴2年)は、カヌーを始めて1年半余り。中学まで野球一筋だったが、高校入学を機にバットを置き、新たな挑戦としてパドルに持ち替えた。野球で培ったバットコントロールはカヌーでも生きた。「線が細く、パワーはないが感触がいい」と足立和宏監督。カヌーでいう感触とは、水をつかむ感覚で、「進はパドルの先まで神経が行き届いている。これからが楽しみな選手」と期待する。進は「夏の合宿で(艇の)前で水をキャッチする感覚をつかんだ。タイムは上がっている」と国体では入賞を目指す。
カヤックシングルに出場する進聡一郎
少年女子で唯一、国体出場する大島沙耶佳(情報科学2年)はカヤックシングルに出場する。文部科学大臣杯では500㍍女子カヤックペアで7位、同フォアで6位となった。「国体では1人。レース前は緊張するかもしれないが冷静に組み立てたい」と語った。中学まで陸上の中距離選手だった大島は、後半追い上げ型。「終盤に接戦になれば燃える」とゴールまでもつれ合う展開になれば勝機はある。
大島も荒金や進と同じように高校からカヌーを始めた。入部当初は先輩の背中に追いつくことを目標としてきたが、これからは引っ張る立場となる。「全国には上には上がいる。国体では自分の立ち位置を確認して、次につながるようなレースをしたい」と、これまで同様に目標を明確にしステップアップし続ける。
カヤックシングルに出場する大島沙耶佳
(柚野真也)
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