ライフル射撃 由布の三銃士が高校最後の大会に挑む

2019/08/29
  • 国体

 昨年もビームライフルで本国体に出場した佐藤高史郎(3年)も上位入賞の可能性を秘めている。同学年のトップを走り続けたが佐藤だが、「練習で撃つことさえ苦痛だった」と振り返るように、昨冬に極度のスランプに陥った。「撃った感覚と点数が違い、今までできたことができなくなった」。足腰の位置、姿勢、呼吸法などすべてを見直した。着用するジャケットを絞り、細部にこだわった結果、一挙一動に集中を高めることができた。

 スランプを克服してからは上り調子。「ギリギリ間に合った。悩んだ時間は無駄ではなかった。ひとまわり精神力が強くなった」と野畑卓宏監督。高校3年間の思いを一撃に集中する。佐藤は「調子はいい。日本一になる最後のチャンス。最高の結果を出して競技を終えたい」と意気込む。

 

 部内一の努力家である河内和己(3年)は、積み上げた練習の成果を3年間の集大成として発揮する。「九州ブロックで手応えを感じた。撃っているときに全部がハマった」

 エアライフル競技は同じ動作を正確に繰り返し成功させることが求められる。的に向かって何発も同じように正確に当てる“再現性”を高めるためには練習しかない。河内は人一倍練習してきた自負がある。「がむしゃらに練習した。うまくいったときの動作を繰り返した」ことで自分のルーティンを構築した。「ゾーンに入ったときはゆっくり時間が流れる、その感覚を国体でもできれば入賞できると思う」。本国体まで、これまでと同様に練習に時間を費やす。

 

高校最後の舞台で最高の結果を目指す

 

(柚野真也)

 

 

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