春の高校バレー・女子 東九州龍谷 最高の結果=日本一

2018/12/10
  • 冬の全国大会

全国大会に向けて3つのテーマ

 

・3年生の思いを成就

・1年間の集大成としての仕上げ

・勝つための勢い

 

 最後のギアを入れる―。相原昇監督は3年生にとって最後となる大会で、これまで積み上げてきた自分たちのバレーボールを全て引き出すつもりだ。全国高校総体3位、単独校で出場した国体で3位となったが、選手は悔し涙を流した。「あの2度の涙を見たときに勝たせてあげたいと強く思った。全日本高校選手権大会(春の高校バレー)で日本一になって、最高の形で3年生を送り出したい」。

 

 日本一になるために何が必要か。「今までやってきたことをやればいい。新しいことをしようと思うと迷いが生まれる。シンプルに勝つためのプレーをして、勝つための空気感染を起こせばいい」と相原監督。目指すは完成度の高いバレーであり、分かっていても止めることのできない高速バレーを追求する。

 

 東九州龍谷(東龍)にとって春の高校バレーは唯一無二の大会との思いは強い。春の高校バレー5連覇の記録は未だに破られることのない金字塔だ。「春の高校バレーで日本一になりたい」と全国から東龍を目指す選手は後を立たない。今大会では両サイドへの平行トスはもちろんだが、その攻撃を生かすために時間差やバックアタックなど取り入れ、相手に的を絞らせない変幻自在の攻撃を披露する。相原監督は「出し惜しむことなく初戦から全力で勝利を目指し、そのままの勢いで日本一まで駆け上がる」と思い描く。

 

 3年生は昨年、全国高校総体で優勝し、春の高校バレー、国体で準優勝を経験した選手が多い。主力として勝利に貢献したキャプテンの平山詩嫣(3年)は、「あれは先輩たちが勝ち取ったもの。私たちの代は何も成し遂げていない。これが日本一になるための最後のチャンス」と自分たちが最終学年になったときに日本一を、それも春の高校バレーで達成することを望んでいる。平山は誓う。「優勝してみんなで号泣したい」。彼女たちは悔し涙より、うれし涙がよく似合う。

 

 

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