春の高校バレー県予選・女子 東龍が貫禄の19連覇! 勝因は3年生の団結力にあった
2018/11/06
- 冬の全国大会
3年間の集大成、それぞれの思いが一つに
東龍は昨年から主力として試合に出場していた平山、園田、合屋咲希、梅津憂理の3年生の安定感が抜群だった。試合後に相原監督が「3年生を中心に全国に向けての意気込みを感じた」と賛辞を送ったのは、大会2週間前のある出来事があったからだ。
3年生にとって最後の大会となる春の高校バレーだが、どこか士気が上がらず、練習でも緊張感が欠けていた。相原監督が「こんな雰囲気で日本一が取れるのか。お前たちは本気で日本一になりたいのか」と3年生に向けて檄(げき)を飛ばした。
その日の練習後にキャプテンの平山が声を掛け、3年生9人が集まって話し合いの場を設けた。これまで試合に出ていたメンバーや数人で集まって話したことはあるが、全員が一同に会してミーティングをしたのは新チームになって初めてのことだった。「これまで試合に出ている選手と出ていない選手で、どこか遠慮していたところがあった。思っていることを本音で話した」と平山。
これまで同じ空間で同じ時間を共有してきた仲間だ。3年間の思い出を振り返り、厳しい意見にも耳を傾け、泣いたり笑ったり9人がそれぞれの思いを話したという。考え方は異なるが目指すゴールは一緒だった。「このチームで日本一になりたい。最後のチャンスとなる春の高校バレーに向けて三つの決まりごとを決めた」(平山)
一つ、バレーを楽しむ。二つ、仲間を信頼し思ったことは口にする。三つ、諦めない-。三つの思いを秘め、臨んだ今大会は一体感が強く、いつも以上にコートの上にもスタンドにも笑顔があった。試合後の平山の言葉が、3年生全員の気持ちを代弁していた。「最高の仲間と日本一を目指す」
優勝の瞬間に喜びを爆発させた
(柚野真也)