選手権に向けて夏の強化プラン④ 相手に脅威となるプレーを目指す大分鶴崎

2018/08/24
  • 冬の全国大会

全国高校サッカー選手権大会に向けて、夏の強化プランと題して、第15回大分西部高校サッカーフェスティバルに参加した高校の強化計画をチェックした。最終回は大分鶴崎高校。

 

 6月の県高校総体では、準々決勝で第1シードの柳ケ浦にPK戦の末に敗れたが、「負けた気はしない。主導権を握れていたし、決定機の数も多かった」と首藤謙二監督。PK戦になる前に仕留めることができなかった決定力不足が、今夏の最大の課題となる。

 

 大分鶴崎OBの首藤監督が赴任して3年目、しっかりパスをつないでボールを保持するサッカーが浸透してきた。最終ラインにボランチが加わり、パス交換で相手を揺さぶり、空いたスペースをつくり出して攻撃する。守備では前線の選手がパスコースを限定し、ボールの奪いどころを明確にするため、インターセプトが多いのもこのチームの特徴だ。

 

 「ようやく自分たちの形が明確になってきた。ただうまいチームではなく、相手にとって怖いチームにならないといけない」とは、監督と同じくOBの山本一広部長。「パスをつないで相手を崩すスタイルにこだわるあまり、ペナルティエリア前で強引なプレーが少ない」と指摘し、スペースがあればドリブルで運ぶことやミドルシュートを狙うように意識づけをしている。

 

 3年生部員の半数以上が6月に部活を引退したが、チームの中心であることに変わりない。ボランチの後藤舜稀(3年)は、体は大きくはないが運動量が豊富で、常にボールのあるところに顔を出し、パスコースをつくり出す。守備を統率する友成柊斗(3年)はFWからCBにコンバートされたが、藤高岳(3年)とともに後方からリスク管理しながら試合を組み立てる役割を担う。

 

 夏休みは対外試合を多く組み、1、2年生の底上げを狙ったが、「戦術理解はまだまだ。3年生のポジションを奪うほどの序列は変わらない」(首藤監督)ことが悩みだが、ボール保持と縦へのカウンターの両方を持ち合わせ、使い分けられるチームを目指している。

 

攻撃をけん引する後藤舜稀

 

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