
サッカーU―17日本代表 代表の誇りを胸に、平野稜太が世界へ挑む 【大分県】
サッカー
全国高校サッカー選手権大会に向けて、夏の強化プランと題して、第15回大分西部高校サッカーフェスティバルに参加した高校の強化計画をチェックした。第2回は大分東明高校。
県高校総体後に新チームとしてスタートした大分東明だが、主力が2年生だったため骨格は変わらない。有村光史監督の目指す「試合の流れ、状況に応じてビルドアップするのか、長いボールを使ってエリアを稼ぐのか、“攻撃の矢印”を考えてプレーする」スタイルも変わらない。部員数は年々増加し、選手のレベルも高まりつつある。
練習では常にテーマを与え、選手には自分の意思を相手に伝えるように指示する。「例えば、右足でパスを受けたいのであれば相手に要求すべきだし、ピッチの中で意思疎通する必要がある」と有村監督。練習の合間に話し合う場面や、試合中でも選手同士が声を掛け合う場面が多く見られた。ただ、最近は「お互いに言いたいことは言うが、プレーが伴っていない」と課題も指摘する。
大分西部高校サッカーフェスティバルの大分西との試合では、前半をスコアレスで折り返し善戦したが、後半早々に失点するとピッチに不穏な空気が流れ、追加点を奪われると意気消沈する選手が多かった。有村監督は「『気持ちを切り替えてプレーしよう』『まだまだ、これから』といった声はあったが、戦えていなかった。味方のミスに対し指摘することも叱咤(しった)することもなかった。本当に勝ちたいという思いがプレーに出ていない」と悔しさを露わにした。
運動量が落ちる試合終盤、勝負どころで簡単に失点する。「緊張感を持って1試合を集中して戦えるチームにならないといけない。体を投げ出してでも相手のシュートを止める。そんな選手を育てたい」と有村監督。この夏は県外の強豪校と真剣勝負の場を設け、戦うチームへと変貌を目指す。
有村光史監督の下、着実な成長を見せている
①判断力
自分たちで戦況を見極め、プレーすることが求められる。最終ラインを統率する植村颯太朗(3年)を中心に前半は無失点に抑え、後半勝負のプランを遂行する。先に得点を許すと焦りから判断を誤り、ミスを多発する課題を全国高校サッカー選手権大会県予選までにクリアしたい。
②結束力
自分たちが主導権を握っている時間帯は冷静に試合を進めることができるが、歯車が噛み合わなくなったときに「ピッチの中で言いたい放題になってしまう」(有村監督)。自己主張はいいことだが、チーム一丸となって戦う協調性も必要となる。
③運動量
右サイドで決定機を作る川井俊樹(2年)が「走れないことには攻撃の時間も守備の時間もつくれない。強いチームとの試合は特に走り負けないことが大事になる」と話すように、終盤の失速の原因は運動量にある。週に2度の練習では素走りを含めたトレーニングで心肺機能を高めている。その成果は少しずつだが対外試合で結果として現れ、自信となっている。
守備を統率する植村颯太朗
夏の強化プラン①の記事はこちらから→https://os-oita.com/special/fuyu/614.html
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