全国高校バスケットボール選手権大会 女子 最後までかみ合わなかった明豊、涙の集大成 【大分県】

2024/12/24
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  • 冬の全国大会

 末永は「万全の準備ができていなかった」と悔しさをにじませた。昨年から固定された先発メンバーで成熟度を高めてきたチームが、直前のアクシデントに翻弄(ほんろう)された。主力選手の穴埋めに奔走する中、新たな体調不良者が出るという悪循環に陥り、チームの歯車は最後までかみ合わなかった。

 

 それでも選手たちは、全力で戦う姿勢を貫いた。守備を得意とする選手たちで構成したチームは、オールコートプレスを仕掛け、相手にプレッシャーを与え続けた。「相手はウチのディフェンスを嫌がっていた。ここから勢いに乗りたかったが、攻撃が末永に頼る形になり苦しかった」と杉山監督は振り返る。攻守がかみ合わず、最後まで反撃の糸口をつかめなかったものの、下級生たちは全国舞台で貴重な経験を積むことができた。

 

 試合後、涙に暮れる末永は「自分がもっと点を決めて、チームを勝たせたかった」と声を詰まらせた。原田も「自分たちのスピードを生かし、前からのディフェンスで高さのある相手に対抗する平面勝負を挑みたかったが、細かなミスが積み重なった」と振り返り、「苦しいときも悲しいときも一緒に戦った同級生に感謝したい」と目を赤くした。杉山監督は「この敗北を教訓に、明豊らしいバスケで常勝チームを目指していきたい」と語る。悔しさの中で得た経験を糧に、新たな一歩を踏み出していくはずだ。

 

強度の高い守備は機能した

 

 

(柚野真也)

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