敗者の涙 春の高校バレー県予選 大分工業 監督と選手の絆 【大分県】
2024/11/15
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試合後、「気負いすぎて余裕がなかった。選手たちを笑顔にすることができなかった」と言葉少なにコートを去った江崎監督。真っ赤な目、震える言葉が選手たちへの思いの強さを物語っていた。遠島は「気持ちがブレて、リズムに乗れなかった」と悔しさをにじませた。「自分たちの代は高さ、パワーともに劣っていたが、みんなくじけることなくついてきてくれた。いろんな面で成長させてくれた先生にも感謝しかない。今の1、2年生は伸びしろがあるので来年は勝てると信じている」と仲間、監督への感謝を口にし、後輩へ思いを託した。
藤野は「先生は休みの日も練習を見てくれ、自分たちの力を引き出してくれた。それなのに要所でボールを託された自分が決めきれず悔しい。来年の県大会は全て勝って全国へ行ってほしい」。梶原寅之介(3年)は「中3からバレーを始めた自分がここまで来れたのは先生のおかげ。そんな先生に自分の責任と言わせてしまったのがつらい。来年は(大分南に)高さでも負けず、ブロード攻撃を武器に雪辱を果たしてほしい」。城井陽多(同)は「チームメートはかけがえのない存在。この仲間、先生と一緒にどうしても勝ちたかった。今日は雰囲気に飲まれ、自分たちのバレーができなかったので、後輩にはいつも以上を目指すのではなく、いつも通り、当たり前のことをすることが大切だと伝えたい」と大分工業の飛躍を信じ、泣き濡れた目で前を向いた。
和間は「全員大好きな先輩。いなくなるのが寂しい。自分たちが先輩のように引っ張っていけるか分からないがお手本にして頑張りたい」と意気込む。3年生の思いは確実に受け継がれ、大分工業の飛躍の糧になるに違いない。
試合に敗れ涙する3年生たち
(甲斐理恵)