冬の主役たち(4) バレーボール男子 大分南 認め、競い、支え合う2人の3年生エース 【大分県】

2023/12/23
  • 冬の全国大会

 年末年始に開催される冬の高校スポーツ全国大会。県代表として出場する高校から、注目が集まる個人選手をピックアップした。

 

 春の高校バレーに出場する大分南の2人の3年生エース、嵯峨慎人と前畠怜和。同じ時期にバレーボールを始め、小・中学校はライバルとして競い合い、高校は「一緒に春の高校バレーを目指そう」と大分南に入学した。県内では名の知れた2人は、1年生の頃から試合に出て、全国高校総体には2度出場したが、春の高校バレーには縁がなかった。今年11月の県予選を前に、2人は「俺たちがチームを引っ張る」と決意した。

 

 キャプテンであり、レシーブ力に優れた嵯峨はオールラウンダー。身長176cmは決して高くはないが、相手のブロックを見て強打と軟打を打ち分け、高いスパイク決定率を誇る。最終学年になってからは「勝つために何ができるか」を考え、ミーティングを開き、チーム全員に、学校生活も含めて練習に取り組む姿勢を改めることを求めた。「課題は必ず提出する」、「体育館に入る前は一礼する」、「ボールは蹴らない」、「気づいたことは必ず発言する」など、全員が合意して約束、規則を作った。自らが見本となり、ルールを守るように同級生、下級生に促した。前畠は「チームをまとめるために規律を求めたんだと思う。本当に勝ちたい思いが伝わった」と感じていた。

 

オールラウンダーの嵯峨慎人

 

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