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全国高校ラグビー大会県予選大会 注目選手

全国高校ラグビー大会県予選大会 注目選手

 ベスト4が出揃った全国高校ラグビー大会県予選大会。注目選手をピックアップした。

 

注目選手(1) 山本京平

 

大分舞鶴高校 3年

スタンドオフ 

身長 / 体重:180cm / 72kg

 

 

 攻守の火付け役を担う10番、スタンドオフ。相手FW陣の猛撃に果敢なタックルで挑む姿には「今チームで最も体を張ろうとしているのは彼だ」と堀尾大輔監督も一目置いている。副キャプテンとして、チームのディシジョンメーカー(戦術意思決定者)として、プレーヤー時代にBKだった監督とは密にコミュニケーションを取り合う間柄。「監督は強かった頃の舞鶴を知っている。上まで行ける練習の量と質を与えてくれているので、練習でも実戦に近いイメージができています」

 「上」とはもちろん、花園での勝利である。

 

 花園の舞台に何がなんでも立ちたいと、ひたすら努力の日々だった。夜まで続くハードな練習の後は、進学校だけに山のような課題が待っている。加えて週2日は6時半からの朝練をこなしている。週末には練習試合、遠征も多い。「練習量では他校に絶対に負けないし、キツい思いもしてきた」と吐露する言葉は、必ず勝つという揺るぎない自信の裏返しだ。ハキハキとした物言いや精悍な顔つきに、人としての成長ものぞかせる絶対王者の司令塔。憧れのフィールドまで、あと少しだ。

 

 

 (冨松智陽)

注目選手(3) 壹岐拓哉

 

大分工業高校 3年

スタンドオフ

身長 / 体重:168cm / 75kg

 

 

 昨年末に足を骨折し、半年以上チームを離れていたが、秋季錬成会でついに復帰を果たした。パス回しの巧さなどの技術面はもちろん、ラグビーへ注ぐ情熱こそがキャプテンたる所以(ゆえん)だ。

 

 復帰後はチームには程よい緊張感が生まれ、精神的支柱としての役割を存分に果たしている。「目標はまず東明高校を破り決勝に進むこと。県高校総体では序盤は互角に戦えていたが、後半はディフェンスが崩れ大きな点差がついてしまった。今回はそういった面を踏まえ改善に取り組んできた。すごくまとまりのあるいいチームに仕上がっているので結果は出せると思う」

 

 県高校総体には出場こそできなかったが、弱点をしっかり見極めその克服法を考えてきた。もちろん、けがで離脱している間は上半身のトレーニングは欠かさず、自身の仕上がりも万全だ。まずは決勝進出。その先には花園も見えているのかもしれない。

 

 「うちのチームは高校からラグビーをはじめた初心者が多かった。でも今は経験者とも互角に戦える。それは基礎からしっかり教えてくれた監督の力」と、退職を控え最後の指揮をとる安東宏明監督にも強い思いを寄せる。チームを見守ることしかできなかったもどかしい時期を終え、高校ラグビー最後の舞台となる花園予選にその全てをぶつける。

 

 

(甲斐理恵) 

注目選手(2) 長野剛吉

 

大分東明高校 3年

センター 

身長 / 体重:172cm / 83kg

 

 

 持ち味である足の速さは小さい頃からの武器。周囲の薦めで嫌々始めたラグビーだったが、やってみるとその俊足でスイスイと相手のディフェンスを抜くことができ、「簡単にトライをとれるから楽しくなってしまった」と言う。中学ですっかりハマり、高校では白田誠明監督のもとで花園を目指そうと決意。県予選での優勝は目先の目標で、見据えているのは全国での1勝だ。

 

 そのためにも倒さなければならないのが強豪・大分舞鶴高校。6月の県高校総体では出だしから相手にのまれてしまったが、その2カ月前の4月、全国高校7人制大会県予選で大分舞鶴から1勝をあげた。フィールドで暴れまわり、直につかんだその手応えはまだ失ってはいない。「自分たちがやってきたことは間違っていなかったと確認でき、自信になった」

 

 スピードを生かした突破力に加え、コンタクトプレーなども得意としており、ディフェンスでも「全然負ける気がしない」と強気。「アタックを増やして、ディフェンスでもどんどん攻めたい。奪い、すぐさま仕掛ける。それが東明らしさ」とキャプテンとしてチームの目標も語ってくれた。今年こそ、悲願の切符を手に入れたいと意気込んでいる。

 

 

(冨松智陽)

大会結果