ラストバトル〜3年生、最後の戦い〜 駅伝女子 孤高のキャプテンは悔しさをバネに成長を遂げる

2022/01/05
  • 冬の全国大会

 口下手で声も小さく、背中で引っ張るタイプの竹原だったが、2度目の都大路を走った後から変化を見せた。夕食後のミーティングでその日の練習で感じたことや自分の思いを話すようになった。横瀬彩也香コーチは竹原の成長をこう話す。「話すことで考えがまとまり、練習から走りがよくなった。さくらが話すことでミーティングの質が上がり、チームにまとまりができた」

 

 竹原の最後の都大路に懸ける思いを知り、下級生は「さくらさんのために」と竹原がつないだタスキをゴールまで届けた。決して満足のできる結果は出なかったが、「昨年より強くなった。成長できた」は全員の思いだ。竹原は「やり切ったとは言えない。だからこそ後輩は次につなげてほしいし、自分ももっと成長できるように練習をするだけ」と、釘を刺すことを忘れなかった。気持ちはピンクのヘアゴムで結った髪のように乱れることはなかったが、3年生へ向けて「みんなでキツい練習を乗り越えた。3年間ありがとうと言いたい」と思いを語った時、目が少しだけ潤んだ。

 

笑顔で終えた3年生

 

 

(柚野真也)

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