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春の高校バレー男子県予選特集③ 強力2枚看板の強み生かす大分南

春の高校バレー男子県予選特集③ 強力2枚看板の強み生かす大分南

 全日本バレーボール高校選手権大会(春の高校バレー)の男子県予選は、先行して行われた女子に続き31日から始まる。第3回は前大会で初優勝し、悲願の春の高校バレーに出場した大分南を紹介する。

 

 3年生が6人、2年1人、1年6人と少数精鋭だが、高校生バレーボーラーが憧れるオレンジコートを経験した選手が半数以上いる。なかでも羽田野拓実(3年)城井隆匡(3年)の2枚看板は、主力としてコートに立ち、スポットライトを浴びた。羽田野は「もう一度あの舞台に立ちたい。前回は先輩に連れて行ってもらったので、今度は自分たちの力で勝ち取りたい」と強い思いを口にする。キャプテンとなり、チームを引っ張る自覚が芽生えた。多くを語るタイプではないが、誰よりも練習し、先頭に立って戦う姿は頼もしい。

 もう一人のエース城井は大会に向けて調子を上げている。高い打点から打ち下ろすスパイクはキレを増した。「チームの雰囲気が良くなっている。緊張感があり、個人的にもいい状態で試合に臨めそう」と試合が待ち遠しそうだ。

 

 追われる立場となったが、「県新人大会や県総体で自分たちの弱さが分かった。挑む気持ちは変わらない」と羽田野。両エースの決定力がカギとなるが、ひと夏を越えて全員のレベルが上がり、どこからでも得点できる力を備えた。柿原茂徳監督は「良くも悪くも試合をするごとにヒーローが変わる。両エースに頼らずに勝負できるようになっている」と手応えを感じている。

 

調子が上向きの城井隆匡

 

 課題があるとすれば、前チームからセッターとリベロを総入れ替えしたこと。経験が物を言うポジションだが、安定感を上回る勢いでカバーしたい。また、3年生と1年生をつなぐ2年生が1人のため、コミュニケーションの部分に不安はあるが、柿原監督は「柔軟に対応するしかない。試合なんて想定通りに行くことの方が珍しいのだから」と意に介さず、試合を楽しんで1試合1試合に集中することを求めている。

 

 順当に勝ち進めば、準決勝で7月の県高校総体で勝利した鶴崎工業と対戦する。勝てば、1週間後に決勝戦を迎える日程は、選手層の薄い大分南にとって有利になる。城井は「まずは目の前の試合に勝つことだけを考えたい。点の取り合いなら負ける気はしない」と連覇に自信を示した。

 

連覇を狙う大分南

 

 

(柚野真也)