春の高校バレー 東龍が8年ぶり優勝 受け継がれる伝統の精神

2020/01/14
  • 冬の全国大会

第72回全日本バレーボール高校選手権大会

1月12日 武蔵野の森 総合スポーツプラザ

決勝 東龍3–0古川学園(宮城)

 

 春の高校バレー女子決勝で、東九州龍谷(東龍)が古川学園(宮城)を3-0のストレートで下し、8年ぶり7回目の優勝を決めた。昨年までの2年連続決勝敗退を糧として、今大会では戦うごとに強さに磨きがかかった。決勝は快勝だった。キャプテンの荒木彩花(3年)は、「三度目の正直。今年は絶対に負けるわけにはいかなかった。先輩たちの悔しさを晴らし、日本一になれてうれしい」と歩んできた日々に思いをはせた。

 

 最高で金、最低でも金。最終的に一番大切なのは日本一への強い気持ち―。決勝前夜の荒木の部屋から大きな掛け声がこだました。全体ミーティングを終え、3年生10人が荒木の部屋に集まった。高校3年間、苦楽を共にした仲間だ。「3年間辛いことの方が多かったけど、同級生がいたからがんばれた。明日が最後の試合になるね、なんて話した」とマネージャーの古賀結衣(3年)。10人それぞれが思い出を話し、泣いたり笑ったりした。最後に荒木が「みんなに出会えたことに感謝している。明日が最後の試合。3年生10人の力で日本一をとりたい」と熱のこもった言葉で締め、手をつなぎ、前述の掛け声で解散した。

 

 決勝のパフォーマンスは今大会最高だった。荒木の先制スパイクで試合が始まり、序盤からエンジン全開。荒木に呼応するように佐藤華純(3年)がブロックで奮闘し、リベロの吉田鈴奈(3年)が好レシーブでチームを盛り上げる。3年生の力強いプレーに後押しされ、エースの室岡莉乃(2年)、佐村真唯(1年)が左右のサイドから緩急をつけたスパイクを打ち込んだ。リードを一気に広げてセットを先取し、勢いそのままに2セットを連取する。第3セットは一進一退の攻防が続いたが、粘り強いレシーブでがまん比べに勝つと、終盤はサーブで崩し、圧倒した。

 

優勝が決まった瞬間の東龍の選手たち

 

  • LINEで送る

関連記事

ページトップへ