春の高校バレー 目標の初勝利を成し遂げた大分南

2020/01/07
  • 冬の全国大会

 勢いそのままに2回戦も全員がアグレッシブに動き、相手の高いスパイクに食らいつく。「試合前からみんなの気持ちが高く、攻めていこうと話した」とキャプテンの森田元希(3年)。初戦で効果的だったサーブは拾われ、リズムをつかめなかったが、我慢強く自分たちの流れが来ることを信じた。ただ、相手はエースを軸に得点を積み重ね、隙を与えることなくじわりじわりと得点を引き離した。森田は「速さ、精度、粘り強さ、全てで相手が上だった」と認めたが、狙い通りのプレーができた自負もあった。「相手のDVDを繰り返し見て、サーブ、スパイク、ブロックの跳ね返りをフォローする位置も頭にたたき込んだ」と、対戦相手を研究し、対策を練り、自分たちの長所を出して勝利の活路を見いだす。1年の頃から積み重ねてきたことだ。意図した攻撃、守備が形になった手応えは、監督や選手たちの笑顔から十分伝わった。試合後は誰一人涙することはなかった。「春の高校バレーに出場することを目標にしてきた。やれることは全てやったし、1勝することもできた」と胸を張った。

 

 「何が通用して、何が通用しなかったのかは、これから考えたい。自分たちと同じような身長だったが、体の使い方、うまさが違った。でも、この差は練習で埋めることができると思う。来年もここに来たい思いが強くなった」と城井。県予選では長らく苦戦の日々が続いたが、憧れの舞台に立ったことで、自信と次なる目標が明確になった。「先輩たちが突破した壁の上をいきたい」。新チームとなり新たなスタートを切る。

 

森田元希を中心に守備からリズムをつくった

 

(柚野真也)

 

  • LINEで送る

関連記事

ページトップへ