春の高校バレー女子県予選 決勝は東龍×大商
- 冬の全国大会
第72回全日本バレーボール高校選手権大会(春の高校バレー)の県代表決定戦は20日、大分商業高校体育館で女子準決勝の2試合が行われ、20連覇を目指す東九州龍谷高校(東龍)と初優勝を狙う大分商業高校が決勝に進んだ。決勝は26日11時から別府市総合体育館で行われる。
苦戦制し、決勝へ
東龍は臼杵に辛勝。第1セットを21-23から逆転し、第2セットを接戦の末28-30で落とし、フルセットまでもつれ込んだ。ここ数年の県内の大会で最も苦しんだ試合となった。「臼杵は強かった」と竹内誠二監督は素直に認めた。相手に研究され尽くしたこともあるが、自分たちのバレーができなかった。サーブで崩され、得意の高速コンビバレーは不発。リズムをつかめず、臼杵のサイド攻撃に受け身に回った。
それでも茨城国体で準優勝したときのように「フルセットに持ち込まれても焦りはなかった」。東龍にとって幸いだったのは第3セットが始まるまで5分程度の余裕があったこと。控え室に戻り気持ちを切り替えた。「やり切るしかない」とキャプテンの荒木彩花(3年)。コートに戻った選手たちの動きには思い切りの良さがあった。荒木は「臼杵の執念がすごかった」と相手を讃えつつ、「私たちは日本一になるまで負けられない」と気合十分だ。
チームの精神的支柱となった荒木彩花
粘り勝ちで余裕の進出
大分商業が絶対の自信を持つレシーブは健在だ。勢いのある国東をセットカウント2-0で寄せ付けなかった。「勝てて良かった」と森栄一郎監督は謙遜したが、最後まで集中が途切れず、大崩れすることがなかった。相手に3連続ポイントを与えたのは3度のみ。しっかりサイドアウトを取り、負けにくいチームの本領を発揮した。
この日は、要所でスパイクとブロックで得点した高城優亜(3年)の活躍が目立った。「粘り強く最後まで自分のできるプレーに集中できた。オレンジコート(春の高校バレー)に立つ最後のチャンス。これまでの全てを出し切るだけ」と、打倒東龍への強い思いを隠すことはなかった。
ライバル臼杵が東龍を追い詰めた試合を見て、燃えないわけがない。今年も守備力で勝負する。
スパイクとブロックでチームを引っ張った高城優亜