全国高校サッカー選手権県予選特集⑥ 強い矛で立ち向かう大分工業

2019/10/09
  • 冬の全国大会

 10月19日から始まる全国高校サッカー選手権大会県予選特集。第3シードの大分工業は、新チームになって最初の公式戦となる2月の県高校新人大会で準優勝し、6月の県高校総体ではベスト8止まりとなったが、3年生最後の大会に向けてチームは団結している。

 

 チームの雰囲気は明るい。活気に満ち溢れ、一体感が感じられる。キャプテンの高野康巳(3年)の性格が大きな一因である。友成義朗監督は「常にポジティブで周りに気を配れる。自分がバカになり、周りを盛り上げることもできる」と評す。もちろん実力もある。1年生の頃からピッチに立ち、得意のドリブルで得点に絡んだ。今大会では、得点王と優勝を目標としている。

 

 このチームの特徴は攻撃的な選手が多いことだ。前線の選手だけでなく、守備的なポジションの選手も攻撃に絡む。基本は数的優位を保って、サイドを経由するパターンが多い。高野は「失点しても、それ以上を取り返す力がある」と胸を張る。ただ、守勢に回るとトーンダウンし、力を発揮できないことがしばしば。

 

 今大会までには立ち上がりの悪さを克服し、ある程度の守備のテコ入れは考えているが、攻撃力を落としてまで欠点改善を望んでいない。もろい盾を補う強い矛で立ち向かう。「その方が持ち味を発揮できる。自分たちのスタイルを貫いて勝ちたい」と友成監督は腹をくくっているが、「攻撃を倍増させるための秘策も1手、2手と考えている」と冗談めかして口にした言葉に自信がみなぎっていた。

 

チームの雰囲気は良く、一体感がある

 

 

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