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ヴェルスパ 新主将・篠原宏仁、中軸を担い大奮闘

ヴェルスパ 新主将・篠原宏仁、中軸を担い大奮闘

 新監督を招き新たなスタートを切ったヴェルスパ大分。昨季の王者として臨む今シーズンは連覇が目標となる。新キャプテンの篠原宏仁は、練習から気を吐き、率先してチームを盛り上げる。須藤茂光前監督体制のときは怒られ役だった。練習中から「シノ、もっと走れ!ボールに絡むんだ!」と叱咤(しった)激励が飛んだが、今は違う。チームの誰よりも声を出し、的確に仲間に指示する姿があった。「新しい監督が来て、新しいチームをつくり上げている。監督のサッカーを形にしたい」と語る。

 

 今季から就任した山橋貴史監督は、須藤前監督が築いたパスサッカーをベースに守備のテコ入れを図る。中盤の底にポジションを取る篠原は新たな戦術の要だ。「昨年まではブロックをつくって構える感じだったが、今季は自分たちからプレッシャーをかけて、高い位置からボールを奪いにいく。僕の役割は前線と最終ラインの間を埋めること、常に動き続けなければいけない」と役割を理解し、チームのために汗かき役に徹する。

 

今季からキャプテンとなった篠原宏仁

 

 ボールの動きに合わせて守備のポジショニングを修正するため、体力の消耗は激しい。「ボランチはゲームをつくるのが役割。監督やコーチから、味方を気持ちよくプレーさせるようにと言われている。それは今後も意識したい」。発する言葉からキャプテンとしての自覚がにじむ。2018年大分加入後に須藤前監督に才能を見いだされ、レギュラーを確保した。躍動感あふれる守備と正確なつなぎのパス。持ち味を生かしたプレーの数々が効いていた。ただ、昨季は途中出場が多く、「チームは結果が出て優勝したが、僕はそこまで貢献できたかといえばそうではない。だから今季は全試合フル出場が目標」と今季への思いは強い。

 

 開幕戦を1週間後に控え、期待と不安が入り混じる。「1月に始動してからあっという間だった。今季は追われる立場となるがチャレンジャーと思っている。昨季は(新型コロナウイルスの影響で)リーグ戦が半分だったので、本当のチャンピオンになるためには優勝するしかない」。背負うものは大きいが、篠原はきっとピッチ内外で自身にできること、そのすべてを披露してくれるに違いない。

 

全試合フル出場が目標

 

 

(柚野真也)

大会結果