ヴァイセアドラー 小川貴史監督インタビュー 必死で食らいついたシーズン

2020/02/29
  • 大分三好ヴァイセアドラー

 バレーボールV1リーグ2季目を9位で終え、残留を決めた大分三好ヴァイセアドラー。「進歩」を掲げ臨んだシーズンを小川貴史監督が振り返り、チームづくりや指導方法、そして、天皇杯・皇后杯全日本選手権大会、黒鷲旗全日本男女選抜大会に向けての展望を語った。

 

Q:トップリーグ2季目を終えて、どんな心境ですか?

 今季は3勝24敗(ポイント14)で9位、昨季は4勝23敗(同11)で9位。順位は同じでしたが、やり残したことが多かったシーズンでした。その要因の一つとして、リーグ開幕直前で故障によりエースの外国人選手が抜けて、大幅なプラン変更からのスタートになってしまったことがあります。チーム全体に手応えがあっただけに落胆が大きく、スタートダッシュができませんでした。エースポジションであるオポジットの選手で、その選手を中心にサーブレシーブからの攻撃パターンやバリエーション、ブロックシステムなど構築していたので、一からチームをつくり直さなければなりませんでした。

 

Q:昨シーズンに比べ勝利数は減りましたが、ポイント数で上回りました。試合内容は悪くなかったシーズンだったように思えます。

 フルセットまでもつれ込んだ試合が5試合ありました。どのチームと試合をしてもある程度の試合運びができるようになりましたが、勝ち切れないのが現状。先にセットポイント2−1と有利な状態で迎えた試合でも、4セット目で一方的にやられて流れを変えられずに負けた試合が多かった。勝負のかかった場面で、自分たちのバレーができないのは今後の課題です。

 

Q:監督がやりたかったバレーボールとは?

 ブロックを中心といたトータルディフェンスです。サーブから始まってブロック、レシーブで流れをつくりたかった。相手の情報をスカウティングして、チーム全体でディフェンスの認識を共有するところまでできていたのですが、先ほども話したようにエースの離脱で崩れてしまった。昨季のエース・ヤカンを急きょチームに呼び戻したのですが、コンディションが戻るまでに時間がかかったし、得点力はありますがブロックやレシーブが得意な選手ではないので、チームの方向性を変えるしかなかったこともあり、目指すバレーはできませんでした。

 

開幕直前に大幅なプラン変更を強いられた小川貴史監督

 

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