大分トリニータ 清武弘嗣 16年ぶりのピッチで見せた勝たせる存在感 【大分県】

2025/02/18
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 その目は静かに燃えていた。ピッチの上ではいつも冷静な清武弘嗣。しかし、その内にはJ1昇格への強い決意があった。

 今季、大分トリニータのキャプテンとして新たな挑戦が始まった。16年ぶりの古巣復帰。若手主体のチームを率いることになった清武は、リーダーとしてどうあるべきかを考えながら、自然体でチームに溶け込んでいた。

 

 「このチームをJ1に昇格させる」。その強い思いが、今回の移籍を決断させた理由だった。昨季、セレッソ大阪でクラブ30周年の節目を迎えながらも優勝には届かず、シーズン途中にサガン鳥栖に移籍しJ1残留を目指した。しかし、さまざまな事情でチームに残ることはできなかった。そして考えた。自分は今、どこで、何を目標にして戦うべきなのか。

 出した答えが、大分トリニータだった。プロキャリアをスタートさせたこのクラブを、もう一度J1に戻す。そのための最初の一歩がホーム開幕戦だった。

 

 試合終了の笛が鳴ると、スタジアムは歓喜に包まれた。開幕戦勝利、スコアは2-0。北海道コンサドーレ札幌の猛攻をしのぎ、チャンスを確実に仕留めた試合だった。ピッチに立つ選手たちは歓喜し、スタンドのサポーターは誇らしげに青いタオルを振った。その光景を一人の男が静かに見つめていた。

 

先頭に立ちスタジアムに現れた清武弘嗣

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