大分トリニータ 2試合残して降格、この現実に何を見る

2021/11/25
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 最終戦を待たずしてJ2降格が決まった大分トリニータ。主力の流出が相次いだ今季は苦戦の連続だった。守備は失点を重ね、攻撃ではなかなかゴールが奪えなかった。敗戦を重ね、2節を残してJ2降格が決定。力なく敗れた大分の失意の日々を振り返る。

 

序盤の7連敗、復調なく苦戦が続く

 

 他会場で残留を争うライバルたちの試合結果が選手の耳に入ると、鹿島戦で引き分けた選手たちはうなだれた。人目をはばからずに涙する者、膝に手をやりうつむく者、悔しさは同じだ。伊佐耕平は「あの時は何も考えられなかった」と振り返る。試合終了後、アウェーのサポーター席に向かってあいさつする選手たちは力なかった。

 2節を残して勝点は29。得点26はリーグワースト、失点53は同3位タイ。この結果、4年ぶりのJ2降格が決まった。

 

 スタートは悪くなかった。開幕戦は徳島相手に1−1の引き分けに終わったが、続く横浜F Cは敵地で新加入の下田北斗のクロスから先制、追加点を奪い、猛攻を受けながら逃げ切り、今季初勝利を挙げた。

 しかし、勢いは続かなかった。続かなかったというよりも、今となってはここが、片野坂知宏監督が厳しいシーズンとなるからこそ、「集大成」と位置付けた、今季の本当の戦いの始まりだったのかもしれない。J3から指揮して一つ一つ積み上げてきた組織力、攻守で個々の力に頼らない戦術は、安定感を失っていた。強化部トップの西山哲平G Mは、「シーズン前の主力の流出が一人や二人ではなかった。チーム状態が安定しない中で力のある選手が加わったが、持ち味を出しづらかった」と分析する。チームの規律や約束事を遂行すれば個の色を失い、個の色を出そうとすると組織として成り立たない。一つ修正すると、他の箇所が崩れる。5節から7連敗、順位は19位まで落ちた。

 

 このあたりから、守備を仕掛ける位置を敵陣深くに設定し、ボールを奪うタスクを加えた。片野坂監督が「(守備時の)プレスのかけ方はメリハリを付け、迫力がないと奪えない」と伝えると、1人でボールを奪えなければ、2人、3人と連動してボール保持者を囲み、苦し紛れのロングボールを蹴らせてセカンドボールの回収率を高めた。良い守備は良い攻撃を生み出し、パスの出し手と受け手の意思疎通、さらに3人目の動き出しが速くなる。G Kを組み込んだ攻撃の組み立てがスムーズとなり、12節清水戦で連敗を止める。依然として順位は降格圏のままだったが、時期的なこともあってか、チームにはまだまだ余裕があった。

 

J1での3年目のシーズンで降格が決まった

 

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