
県高校総体 バレーボール男子 仲間との絆で栄冠をつかんだ大分南 【大分県】
バレー
バレーボールの全国高校総体への出場をかけた県高校総体が、6月4日から3日間かけて開催する。全試合3セットマッチのトーナメント方式となり、準決勝以降は勝ち上がった4チームによるリーグ戦で王者を決める。今回は男女とも例年と顔ぶれの変わった今大会のシード校を紹介するとともに、注目選手などを紹介する。
男子の第1回は昨年2月の県高校新人大会から県内大会で負けなしが続く大分工業。
■昨年度の主な成績■
県高校新人大会 優勝
春の高校バレー県予選 優勝
県高校総体 優勝
今年も王者・大分工業が圧倒的強さを見せている。3月の県高校新人大会に続き、4月の全九州バレーボール総合選手権大会大分県予選(九総予選)でも1セットも落とすことなく優勝し、県内大会での連勝記録を伸ばした。
県内では完全に頭一つ抜けた感のある大分工業だが、現状に満足することはない。九総予選を振り返り、江崎裕之監督は「新人戦以降、重点的に取り組んできたブロックに関しては一定の成果を出すことができたが、まだまだ不安定な部分の方が多い。実力が本物ではない」と厳しい評価を下し、キャプテンの相良琉翔(3年)は「点数をつけるなら20点。ブロックとレシーブの関係、試合での出だしなどまだ課題しかない」と固い表情を崩さずに語る。それは「さらなる高みを目指す」という決意の現れに他ならない。
現状に満足することなく、さらに上を目指す
今年のチームには3年の相良、上甲正一郎、利光遼紀の春の高校バレー出場メンバーをはじめ、充実した戦力がそろう。中でも他チームに大きな差をつけているのが、バリエーション豊かなトスワークが持ち味のセッターの上甲と、反応速度・レシーブ力共に定評があるリベロの田中奏聖(2年)。2年生で唯一、九総予選にレギュラーとして出場した田中は上級生と対峙しても物怖じしない性格や、リーダーシップも評価されており、今後、チームをけん引する存在としてさらに注目を集めそうだ。
また、ミドルブロッカーの中島竜成(3年)など、新たに頭角を現し始めた選手もチーム内に刺激をもたらしている。江崎監督も「中島は春の高校バレー前まで紅白戦の主審をやっていた選手。ボール練習より主審をやった時間の方が長いが、見えない部分でずっと努力してきた。言われたことは絶対にやり遂げようという強い意志を感じる。日に日に良くなっている」と陰日なたなく練習に打ち込んできた中島の成長に目を細める。
県高校総体での完全勝利、全国の舞台での躍進を実現するためには、選手一人一人が自分の役割を自覚し、意識を変えていく必要もある。「スパイクミスやブロックミスなど記録に残るミスだけでなく、記録に残らないレベルのミスの原因を探る」「ミスが起こらないように意識を高めていく」。そんな細かい修正を経て、王者の地位はさらに盤石のものになろうとしている。
新チームになってからも連勝記録を伸ばす
(甲斐理恵)
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