
サッカーU―17日本代表 代表の誇りを胸に、平野稜太が世界へ挑む 【大分県】
サッカー
他競技より先行して15日から開催するサッカーの県高校総体。今年も実力は拮抗(きっこう)しており、チャンスはどの高校にもある。39校の全国高校総体出場を目指す戦いが幕を開ける。大分鶴崎が10年ぶりの優勝を飾った前回大会から約1年。優勝候補と目される高校を紹介する。第1回は連覇が懸かる大分鶴崎。
「W連覇に挑戦できるのは自分たちだけ」と士気が上がる大分鶴崎。大会連覇に加え、新チームとなってから県高校新人大会優勝に続く2冠を目標に掲げている。主力にけが人を抱え、万全な布陣と言い切れないが、仕上がりは順調だ。県高校総体前の最後の公式戦となった高円宮杯JFA U-18サッカーリーグ2021 OFAリーグの6節大分上野丘戦では、先制しながら同点に追いつかれたが、終盤に追加点を奪って底力を見せつけた。キャプテンの矢野翔太郎(3年)は「誰が出ても勝ち切ることが大切」と胸を張る。
県高校新人大会で優勝し、県王者として九州大会に出場したが3戦全敗。「県内で勝つのが目標では九州や全国では勝てない。あの敗戦でチーム全体の意識が変わった」(矢野)。課題となったのはスピード。山本一広部長は「プレースピードだけでなく、判断スピードで差を感じた。少ないタッチで強いパスを出さないと通じないことを肌で感じたと思う」と話したが、どの試合でも走り負けることはなく自分たちの武器を再確認するなど収穫も多かったという。
「攻守の切り替えが速くなった」と矢野翔太郎
春から練習試合を重ね、得意のパスワークを磨き、対戦相手によって急所を突く戦い方を浸透させた。また、「5秒ルール」を設け、ボールを失えば5秒以内で奪い返すことを徹底した。攻守の要となる犬丸祥太朗(3年)は「全員でボールを奪うことが共有でき、ミスを恐れずにプレーできるようになった」とチームの変化を口にする。
県高校総体は第1シードとして出場する。矢野は「他校から対策を練られるしプレッシャーもあるが、受け身になるつもりはない。自分たちのサッカーをして勝ち続ける。チームに浮かれた雰囲気はないし、いい状態で県高校総体に臨めそう」と話す。不安材料があるとすれば準々決勝からの3連戦だが、「選手層は決して厚いチームではない。連戦をどう戦うかだが、週に一度の“地獄の10㌔走”を耐えてきた選手たちなので乗り切ってくれる」と山本部長。W連覇に向けて隙はない。
県高校総体優勝に向けて仕上がり順調の大分鶴崎
(柚野真也)
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