初心を忘れず「書」と向き合う河野凪紗(大分高校3年) 【大分県】

2024/02/15

 1年次はコロナ禍で、思うように活動できない時間が続いたが、河野はその状況を逆手に取り、自宅で自分の文字ととことん向き合った。その努力は実を結び、翌年から九州大会出場や高文連席上揮毫(きごう)大会で優秀賞を受賞するなど多くの賞を手にするようになったが、今でも「一文字でも多く書くことが、自信と安心感につながる」と初心を忘れることはない。「成長の影にあるのは努力だけでなく、誰よりも書を楽しむ心にある」と言葉を重ねた。

 

 「楷書だけでなく行書などさまざまな書体に触れることが楽しい」と、書に対する好奇心はまだまだ尽きることはない。また書の技術だけではなく、人としての礼節を多く学んだ3年間を胸に、この春からは大学生となり書道科へ進む。「この部で学んだことを生かして成長し、将来は大分高校の書道部の顧問として帰ってきたい」。書を愛する18歳は歩みを止めず、その心を後輩たちへ伝え続ける。

 

卒業後も大学で書を続ける河野凪紗

 

 

(塩月なつみ)

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