聞いてくれる人の心に寄り添う演奏を 大分豊府高校吹奏楽部
2022/05/12
「個人ではなく、全員で演奏をする気持ちを大切にしてほしい」と話すのは顧問の中村慎之介教諭。今年春に行われた東都大学野球リーグで、応援演奏を担当したことで目指すものを再認識したという。「亜細亜大学のチアや応援団の方々の、主役に花を添える献身的な姿勢を見て、自分たちの在り方を考えさせられた。演奏を聞いてもらえることが当たり前になってはいないか。自分たちが主役になっていないか。コンクールの結果や賞はもちろん大切だが、聞いてくれる人のその瞬間の感情に寄り添い、お客さまを主役にできるような演奏や活動をしていきたい」
いま一度、原点回帰し音楽と向き合いたいという中村教諭の下、部員の奏でる音色が誰かの悲しみに寄り添ったり、励ましとなったり、多くの人たちの笑顔へとつながっていく。
県吹奏楽コンクールに向けて練習を重ねる
(塩月なつみ)