ハンドボール女子日本代表 輝きを増す新星・石川空(大分鶴崎高校出身) 【大分県】

2023/06/01
  • ターニングポイント~つきぬけた瞬間~

 昨年9月に年齢制限のないフル代表に初めて選出され、脚光を浴びた。しかし、同年12月に左膝前十字靭帯(じんたい)を損傷し、輝かしい競技人生で初めて歩みを止めた。「プレーできるのが当たり前だと思っていた。日本代表が遠のいたと思った」と落胆する石川だったが、小学生の頃から一緒にプレーした仲間から励ましの言葉を受けて奮い立った。以降、これまで手付かずだった筋力トレーニングに力を入れて肉体改造を施す。「下半身が強化され攻守の切り替えの部分が速くなった」と変化を実感する。肩周りも強化されシュートレンジは広がり、ロングシュートの威力が増した。

 

 日本代表に復帰し、徐々に自分の居場所を確保している。石川は「スタートから(試合に)出るのは難しいが、ワンポイントで使ってもらえることがある。ロングシュートを打ってチームに流れを持ってくるプレーをしたい」と8月のアジア予選に向けてアピールする。楠本監督は「チャンスを最大限に生かしてほしい。次の日本代表を背負う逸材であり、下の世代に夢を与えるパイオニアになってほしい」と期待する。実績のあるライバルとの序列を覆すのは簡単ではないが、伸びしろは他の選手に比べて大きい。期待の新星は輝きを増している。

 

パリ五輪への出場を目指す

 

 

(柚野真也)

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