
サッカーU―17日本代表 代表の誇りを胸に、平野稜太が世界へ挑む 【大分県】
サッカー
チームを縁の下で支えるマネージャー。
選手がプレーに集中できるように雑務をこなし、時には監督を補助し、選手のケアもする。
選手と同じくらい競技に打ち込んだ彼女たちに、選手をサポートする心得などを聞いた。
大分上野丘高校サッカー部マネージャー ①出身中学校②スポーツ歴
岡崎萌々花(3年)
①上野ケ丘②小学2年から中学3年までクラシックバレエ
岩尾果歩(3年)
①判田②小学5年から中学3年までバドミントン
松島桜子(3年)
①明野②中学3年間ソフトテニス
Q:マネージャーになったきっかけは?
岡崎 バスケや野球部のマネージャーを考えたけど、もういっぱい人がいて、部活見学をしたときにサッカー部のマネージャーだ!と強く思いました。父は「マネージャーなら野球部やろ」みたいな感じで賛成はしていなかったんですが、最後は私の強い思いで押し切りました。
岩尾 父はスポーツ全般が好きなので、よく一緒にサッカーを見ていました。中学の頃にサッカーに深く関わりたいと考えるようになり、上野丘に入学したらサッカー部のマネージャーになろうと思っていました。オープンキャンパスのときにサッカー部を見にいって、2つ上の先輩マネージャーがいて憧れました。そのときにいろいろ質問して、マネージャーになりたいと思いました。
松島 私はマネージャーをするならサッカー部と思っていました。サッカーを見るのが元々好きで、中学の部活を引退してから暇だったのでトリニータのトップチームだけでなくユースなど見に行っていました。当時は吉平翼選手や清本拓己選手が好きでした。高校でマネージャーをしなかったら普通にJリーグとかトリニータを見ていたと思います。サッカー部はマネージャーが少なくて、2つ上に先輩が一人いただけ。その方に「マネージャーをやってみなよ」と、めちゃくちゃ誘われて、それで入りました。
Q:これまでのスポーツ歴を生かして、選手として続ける選択肢はなかったのですか?
3人 ないです!
松島 中学のとき部活で日焼けしたんで、もういいかなと。
岡崎・岩尾 今もするでしょ!
松島 まあ、そうだけど。高校にソフトテニス部があれば入部したかもしれないけど、ないと分かっていたのでサッカー部のマネージャーになろうと思いました。
「最後までしっかり仕事をしたい」と話す岡崎萌々花
Q:3人は県総体で引退ですが、今思うことは?
岡崎 進学校で練習時間が短い中で部活をする意味はなんだろうなと考えることがありました。自分の持っている物差しを少しでも伸ばそうと努力することが部活なんだと思いました。自分の物差しを伸ばす努力している選手にすごく刺激をもらった。そういう人がいることは大切にしたいです。
2年間、みんなとほぼ毎日一緒にいて、家族より一緒にいる時間が長かった。県総体は悔いの残らないように…やはり優勝してほしい。心から願っています。上野は3年生があまり試合に出ていない現状もあって、1、2年が多く起用されているけど、3年生がこれまで努力してきたことは1、2年とは比べものにならないことを私たちは見てきました。優勝して高校サッカーが終われるように、あと少ししかないけど、みんなの姿を見ていたいし、支えたい。最後までしっかりマネージャーの仕事をしたいです。
岩尾 私たちの思いは同じ。チームのためにという思いは変わらない。選手の頑張っている姿を見て、毎日頑張ろうと思えた。終わりが近づくにつれて、みんなともっと一緒にいたい、部活をしたい、走っている姿を一瞬でも見逃したくない、という思いはどんどん強くなっている。できるだけ長くみんなんと部活をしたい。県総体は優勝するしかないです!
松島 3年生の良いところでもあるのですが、強く言える人が少ない。今までの先輩は嫌われ役を買って出る選手がいた。これが最後になる選手もいるし、他の学年と試合に懸ける思いが違うのだから、練習から厳しく言い合ってもいいと思う。1年前の県総体準決勝で負けたときのチームは、先輩主導のチームで、先輩の背中を見て、全部員が先輩のために優勝したいと思えるチームだった。3年生にはそんなチームになってほしい。悔し涙は流したくない。うれし涙で終わりたいです。
「県総体は優勝しかない!」と松島桜子
(柚野真也)
Q:実際にマネージャーになって大変だったこと、楽しかったことは?
岡崎 先輩マネージャーが6月の県総体で引退してからは大変でした。でも私たちは3人で手分けしてできることを、一人でずっとしていたんだと思うと大変だなんて言えなかった。それに苦労より楽しいことばかりでした。部員みんなと仲良くなれた。マネージャーをしていなかったら関われない人が多かったと思うし、サッカー部に入って、みんなと会えたことは最高です。
岩尾 萌々と同じで大変なことより楽しかった。最近のうれしかったことは、5月の中津遠征で洗濯をしにコインランドリーに行くときに、3年生がみんなで一緒に行ってくれたこと。コンビニに行くついでだったんだろうけど、いつも優しく接してくれます。
松島 上野丘サッカー部の伝統というか、先輩たちも人間的に尊敬できる人ばかりだったし、マネージャーは選手をサポートする立場なんだけど、いっぱい支えてもらいました。
Q:マネージャーとして大切にしていることは?
岡崎 部員を優先すること。先輩から言われたことなのですが、今もその言葉が芯となっています。人のために何かすることなんて普通に生活していたらあまりないですが、部活を通して周りを見て行動することを学びました。
岩尾 私も同じです。先輩に「マネージャーは陰で支える存在で、表に出るものではない」と言われ、その通りだと思いました。島畑欣史監督からは伝えることの大切さを学びました。選手には気づいたことは伝えろと言われ、すごく練習している何人かの選手に「最近、頑張っているね」って言ったら、練習が明るくなって、声が出るようになった。マネージャーは言葉の力も必要だと思いました。
松島 二人と同じです。別に比べるわけではないですけど、他の部のマネージャー、他校のマネージャーに負けたくないとは思います。選手にとって最高のサポートができるマネージャーになりたいと今も思っています。
「できるだけ長くみんなと部活をしたい」と話した岩尾果歩
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