3年生、夏物語2022 vol.10 野球 明豊の看板を背負った1年間、大きく成長した江藤隼希(3年)
2022/09/11
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1年間、大きな重圧と戦った。夏の終わりとともに明豊高校野球部のキャプテンという肩書きを下級生に譲った江藤隼希(3年)は、今は純粋に野球を楽しめているという。「学校が終わって用事がない日はグラウンドに行き、次のステージでプレーするために自分が成長できることだけを考えて練習している。これまでと違った楽しさがある」と自分で考えたメニューをこなし、汗を流す。
昨夏の甲子園1回戦で敗れた数日後に新チームがスタートし、江藤はキャプテンに任命された。最初のあいさつで「チームのことは自分と副キャプテンの2人に任せてくれ。みんなは自分の力を出し切ることだけに集中してほしい」と伝えた。この日から全てのプレッシャーを自分が背負う覚悟を決めた。
コロナ禍で入学。「明豊野球」とは何かを理解できないまま2、3カ月が過ぎ、その後も対外試合や強化遠征の経験は少なく、練習が制限された中で過ごした学年だ。最上級生となってからもコロナ禍の弊害と向き合いながら、「どうすれば勝てるか」を副キャプテンの牧野太一(同)、竹下聖人(同)と話し合う日々が続いた。
新チームとなり初めての公式大会となった「第140回県高校選手権」で優勝し、チームの方向性が決まった。「勝って反省できるチームになろう」。勝ち続けることが「明豊野球」と悟り、ささいなミスや記録に残らないミスも洗い出し、課題を見つけては修正した。結果を出し続けることで前向きに修正できたチームは、その後も県内負けなしで1年間を終えた。
キャプテンの重責を担った江藤隼希