3年生、夏物語 vol.2 ホッケー男子 “玖珠美山ここにあり”を示す挑戦は始まったばかり
2021/08/24
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「玖珠美山の名を全国に」を合言葉に力を出し切った。玖珠美山は男子ホッケーの全国高校総体(インターハイ)で4強入りは逃したが、「自分たちのスタイルが通用した部分はあったし、最低限の結果を残せた」とキャプテンの衛藤優乙(3年)。いつもと違う全国大会の雰囲気に初戦は硬さがあったが、「いつもの練習と同じことをすればいい」と穴井孟司監督の言葉で平常心を取り戻し、1回戦、2回戦を突破した。穴井監督は「特別なことは何もしていない。選手、チームの実力通りの結果」と語る。全国高校総体の組み合わせが決まり、山場は準々決勝、相手は優勝候補の天理(奈良県)になると想定していた。
後方から短いパスをつなぎ、コートを広く使って、人数の少ないスペースを使って攻める。一人一人の技術がなければ攻撃が途切れるスタイルであるが、国内でも数少ない人工芝の専用ホッケー場「メルヘンの森ホッケー場」で練習できる環境が、選手の技術向上に一役買ったことは間違いない。穴井監督は「選手の努力はもちろんだが、いい環境で練習できているからこそ」と技術を要するスタイルを追求してきた。
準々決勝の天理戦は、これまでスピードに乗ったドリブルで1人、2人とかわして決定機をつくった山崎稜賀(同)が厳しいマークに合い、攻撃の芽を摘まれた。「レシーブ力で相手との差があった。もう少し点差を詰めたかった」と山崎の言葉に悔しさがにじむ。母がホッケー選手であったことから小学2年生で競技を始めた。中学、高校で競技を始める周囲の選手とのレベルの差にいら立ちを感じたこともあったが、「どんどんみんながうまくなり、周りを生かし、生かされることで自分のプレーの幅も広がった」と今ではチームプレーの楽しさを感じている。
攻守の要となる山崎稜賀(左)と仲間風彰