OITA SPORTS

7/1 TUE 2025

supported by

江藤産業

バレー バレー

バレーボール男子 盤石の大分工業が優勝

バレーボール男子 盤石の大分工業が優勝

全九州バレーボール総合選手権大会県予選

男子決勝 4月18日 大分南高校体育館

大分工業2-0別府鶴見丘

(25-21、25-22)

 

 県高校新人大会で優勝した大分工業と王者奪還に燃える別府鶴見丘の戦いとなった決勝戦は、大分工業がストレート勝ちで新チームになって2度目の優勝を決めた。

 今大会は危なげない試合運びで1セットも落とすことなく勝ち上がってきた大分工業には、勢いと何事にも動じない落ち着きがあった。1セット目は序盤こそシーソーゲームの様相を見せたが、中盤以降はじわりと点差を離した。2セット目はサーブの甘さから、相手エースにスパイクを打ち込まれ、序盤からリードを許す展開になったが「逆転してくれると確信していた」と江崎裕之監督。草野好貴(3年)は「1点差のゲームを想定して何度も練習を重ねていた。(1点差になった時)想定通りだと思った」と監督にも選手にも焦りはなかった。

 

 キャプテンの芦谷透(同)を中心に声を出し、草野、甲斐優作(同)の両エースと力を付けてきた相良琉翔(2年)が要所で鋭いスパイクを叩き込み、江崎監督が「今後チームの要になる存在」と評する利光遼紀 (同)のブロックも冴えた。選手一人一人が自分の役割をきっちりと果たし、最後まで冷静なプレーで見事勝利をつかんだ。

 

 今年の大分工業は選手層が厚い。チーム内の力は拮抗(きっこう)しており、「今回出ていない選手の力も大きいし、1年生にもいい選手がそろっている」と江崎監督。10年以上優勝から遠ざかっている県高校総体優勝へ向け、下準備は着実に整ってきている。

 

選手層の厚い大分工業が優勝した

 

 準優勝の別府鶴見丘は大会2週間前、キャプテンの河野裕次郎(3年)が手を骨折するというハプニングに見舞われた。舞裕太監督が「(キャプテンを外した)初めてのシフトで試合に臨んだ。苦戦は覚悟していた」と話したように、準々決勝の大分上野丘戦では苦戦し、フルセットにもつれ込んだ。準決勝、決勝と尻上がりに調子をあげ、決勝ではリードする場面もあったが、腰を痛め、本調子ではなかったというエースの安部竜乃介(同)には疲れが見え、セッターの牛尾光太(同)のトス回しもかみ合わない場面が目立った。幾度も訪れたチャンスをものにできず、2−0のストレート負けを喫した。

 

 それでも久しぶりにベスト4の壁を破った意味は大きい。選手たちはそれぞれ試合の反省点や改善点を挙げながらも「練習の成果は出せた」と手応えを口にした。舞監督も課題は多いとしながらも「新人戦以降、試合の入りに重点を置き、サーブや守りを意識した練習に取り組んできたことが形になった」と評価した。今後はサーブの質などもう一歩踏み込んだ練習に取り組み、県高校総体ではチャレンジャーとして王者奪還を目指す。

 

 大分工業と別府鶴見丘の2チームは5月14日から福岡県久留米市で開催される全九州バレーボール総合選手権大会に出場し、県高校総体への弾みとなる、貴重な経験を積む。

 

主力の故障が影響し準優勝となった別府鶴見丘

 

 

(甲斐理恵)