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J3福島入団会見 ハットトリックで手にしたプロの道 堤聖司(大分3年)

J3福島入団会見 ハットトリックで手にしたプロの道 堤聖司(大分3年)

 大分高校から来季、サッカーJ3の福島ユナイテッドF Cに入団する堤聖司(3年)が22日、同校で会見し、「プロになれてうれしい。支えてくれた方々に結果で恩返しをしたい。チームに貢献できる選手になりたい」と抱負を語った。

 

 大分市出身の堤は、シュートのバリエーションが多く、相手の裏を狙うラインブレークを得意とするストライカー。高校1年の頃から主力として活躍し、昨年は全国高校総体ベスト16に貢献し、全国高校選手権大会に出場した。最終学年になってからはキャプテンとなり、「自分の武器は点を取ること。得点でチームを勝利に導きたい」との思いが強くなった。今秋の連休の遠征試合で強豪のルーテル学院(熊本)相手にハットトリックを決め、福島のスカウトの目に留まる。「高校年代ではトップレベル。得点を取るための動き出しが小林悠(川崎)や興梠慎三(浦和)のような感じ」と高い評価を受けた。

 

 その数日後に福島への内定が決まり、堤に吉報が届いた。プロになることを夢見た少年は男3人兄弟の末っ子として、兄と一緒にボールを蹴ってきた。「特にサッカーに関しては負けず嫌いだった」と母・陽子さんは振り返る。努力を惜しまず、サッカーが上手くなりたい思いは誰にも負けない。新型コロナウイルスで部活動が自粛の時は「一日も休まずランニングをして、近くの小学校でボールを蹴っていた」(陽子さん)。1カ月の自主トレによって体は一回り大きくなり、一瞬で相手を置き去りにする瞬発力と当たり負けしない体を手にし、飛躍の礎を築いた。

 

 高い評価を得て福島への入団が決まった

 

 プロ1年目の目標として「1年目から試合に出て活躍したいが、ハードワークも技術もまだまだ足りない。一つ一つ取り組みたい」と足元を見つめた。また、明日から開催される高校サッカー最後の舞台となる全国高校選手権県予選に向けて、強い思いを語った。「僕らの代は県新人大会も県総体も優勝できず、悔しい思いをした。全国選手権への思い入れは強い。県予選では2桁得点して優勝したい」

 

 全国選手権での活躍を手土産に新たな門出を思い描く。福島はJ2が開催できるスタジアムがないため、J2ライセンスを取得できていない。ただ、若くて伸びしろのある新卒者の多いクラブは“ステップアップクラブ”として、選手を育成し、選手個人がJ2、J1のチームに“昇格”することを推奨している。竹鼻快GMは「フィジカルを高め、試合に出て経験を積んで2、3年後にはJ1でプレーしてほしい」と期待を寄せた。

 

明日から高校最後の大会に挑む堤聖司

 

 

(柚野真也)

大会結果