グットルーザー⑤ サッカー柳ケ浦 延長まで王者を追い詰めたが一歩及ばず

2019/11/24
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 スポーツにおいて勝つために必要な要素は、ひたむきさであり、競技への純粋な愛や情熱であったりする。勝者はその思いが誰よりも強い。敗者は次の勝者になるために心血を注ぐ。今年も晴れ舞台を目指し、県予選を戦った高校生たち。全てを出し切り笑顔を見せる者。悔しさで表彰式では素直に喜べなかった者。ここでは、あと一歩及ばず全国に届かなかった「美しき敗者」を追った。

 

 晴れ舞台を目前に涙をのんだ柳ケ浦・有門寿監督の言葉がすべてを表していた。「結果は残念だったけど選手は本当によく頑張った」。昨年と同じカードとなった全国高校サッカー選手権大会の県予選決勝。互いの持ち味を発揮し、延長戦での決着。打倒・大分を掲げた1年間、4月に指導陣が一新され堅守速攻からの脱却を図ったが、タイトルにはあと一歩届かなかった。

 

 前半は柳ケ浦のペースだった。プレスがしっかり機能し、大分のパスサッカーを封じた。攻撃ではエースの芝崎翼(3年)に後方から長いパスを入れるだけでなく、正確に短いパスをつなぎ、攻撃を組み立てた。17分のCKでは菊口和希(3年)が頭で合わせたが相手GKの好プレーに阻まれる。先制点のチャンスは何度かあったが、得点につなげることができなかったことが、その後に響いた。「前半の早い時間にチャンスがあったので、そこで決めていたらまた違った流れになっていたと思うし、チームに勢いをつけさせることができたと思う」(有門監督)

 

複数でボールを囲い、ボールを奪う柳ケ浦の選手たち

 

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