国スポ 期待高まるチーム大分 今年も千点以上目指す 【大分県】
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車いすバスケ 国際大会を大分で開催、県出身選手も活躍
車いすバスケットボールの国際大会「アジアドリームカップ2019」が15、16の両日、大分市の昭和電工武道スポーツセンターで行われた。今大会には日本、台湾、タイ、中国、韓国といった五つの国・地域の代表と九州選抜が参加。初日は2組に分かれて予選リーグを行い、2日目は決勝トーナメントと順位決定戦を行った。
来夏の東京パラリンピックでのメダル獲得を目指す日本代表は、予選リーグを全勝で勝ち上がり、決勝トーナメント1回戦で中国に88-37で圧勝した。決勝で韓国と対戦。序盤から得意とする速攻が決まり、74-62で勝利し、優勝した。及川晋平ヘッドコーチは、「2日間、選手がよく頑張ってくれた」と労い、「積極的な守備でリズムをつくり、守備から攻撃への切り替えがスムーズだった」と手応えを感じたようだ。
会場には2日間とも車いすバスケの体験コーナーが設けられた。三菱電機が障がい者スポーツを通じた共生社会の実現に向けて2016年から展開する「Going Upキャンペーン」の一環。来場者らが実際に競技用の車いすに乗り、チェアスキル(車いす操作)やシュートに挑戦した。ゴールのリングの高さは3.05㍍と健常者のバスケと同じ。車いすに乗ってジャンプができない状態でのシュートに苦戦しながらも楽しんでいた。
ゴール下の攻防は激しかった
九州選抜として出場した豊後高田市出身の本田昌士(太陽の家スパーズ)は、「地元開催で緊張したが、声援もあり、いい緊張感とモチベーションを持ってプレーできた」と大会を振り返った。
九州選抜は試合当日に集まった即席チームであったが、本田は「みんな技術が高く、試合を通してチーム力が上がった」と話す。車いすバスケは、高さやジャンプ力など個人の能力が大きい健常者の競技以上に戦略性が重要になる。
「シュートを打つまでのプロセスを意識した」と本田。チェアスキルを駆使して、相手の進路をブロックするスクリーンプレーでシュートまでの道筋を組み立てる。ゴール下では車いすが金属音を立てて激しくぶつかり合った。
観戦した多くの人は、車いすバスケがパラスポーツの花形種目であることを感じただろう。本田は「車いすバスケの魅力を多くの方に知ってもらえるいい機会になった。所属クラブでは部員として健常者も障がい者も受け入れているので、遊びに来てほしい」と呼びかけた。
九州選抜で活躍した本田昌士
(柚野真也)