
珠玉の一枚 Vol.41 【大分県】
その他
全国高校アーチェリー選抜大会(26~28日、静岡県)に県勢は4人が出場する。男子は宮成孝輔(大分東明1年)と江藤優吾(別府溝部学園2年)、女子は筒井楓(大分舞鶴2年)と朝久野奈波(大分東明1年)。シード枠で出場する宮成、筒井は上位入賞への期待がかかる。
宮成孝輔
2002年5月20日生まれ、166m、60kg、稙田東中学校出身
1年生ながらさまざまな大会で好成績を納め、シード枠で全国選抜大会への出場を決めた。アーチェリーを始めたのは中学3年の頃。それまではバスケットボールに熱中していたが、「チーム大分ジュニアアスリート発掘事業」で適性を見いだされたのをきっかけにアーチェリーに転向した。高校入学後、初の公式戦となった県高校総体で3年生を抑えて初優勝を飾るなど快進撃を続けている。
バスケットボールで鍛えた体幹の強さが特徴。集中力も高く、長時間射形を崩さず、正確に射続けることができる。自宅に的を作り自主練に励むなど、練習量も多い。身体能力の高さと天性のセンス、たゆまぬ努力で着実に力を伸ばしてきた。現在は、九州でも1、2を争う選手へと成長を遂げ、「将来はオリンピックに出場したい」と明確な目標を掲げている。
唯一足りない“経験”もしっかりと積み重ねている。「昨年の全国高校総体は緊張から大敗した。食事が喉を通らないほどショックを受けていた。この経験が一つの転機となった」と元木一成監督。多くの試合を経て、宮成は「成長できたと思う」と自信をのぞかせる。全国での目標はベスト8以上。大会に向け「まだ少し力みが出る」と細かな調整に取り組んでいる。練習通りの力が出せれば、目標達成、それ以上も難しくないはずだ。
筒井楓
2001年4月27日生まれ、168cm、大東中学校出身
大分県国体選手選考会での好記録を出し、シード枠上位で全国選抜大会に出場する。筒井の強さを支えるのは恵まれた体にある。168cmの長身、剣道で鍛えた肩周り、長い手足から打ち出す矢はスピードがあり、的をまっすぐに射抜く。その射形はほれぼれするほど美しい。
アーチェリーに興味を持ったのは中学3年の頃。高校でアーチェリーをしていた姉の練習に参加し、的に当たる面白さに魅了されたのがきっかけだった。入学した大分舞鶴高校にアーチェリー部はなかったが、社会人選手や他校の選手と練習を重ねる中で着実に力を伸ばしてきた。「見ていると、とにかくアーチェリーが好きなのが伝わってくる。真面目にこつこつ練習し、課題も一つずつ克服してきた」。そう話すのは筒井が初心者の頃から一緒に練習し、サポートしてきた社会人選手。昨年のU-17・ナショナルチーム入りは年齢制限のため逃したが、その実力は全国でも十分通用する。
現在は看護師を目指し勉強に力を入れているため、十分な練習量を確保できないのが悩み。「全国大会まであとわずか。できるだけアーチェリーに集中して勘を取り戻したい」。自他共に認める負けず嫌い。これまで切磋琢磨してきた県外の友人であるライバルたちに負けたくないという気持ちが強い。目標であるベスト16に向け、ひたむきに練習に取り組んでいる。
(甲斐理恵)
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