
サッカーU―17日本代表 代表の誇りを胸に、平野稜太が世界へ挑む 【大分県】
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大分トリニータは6日、YBCルヴァンカップ初戦でC大阪に2-1で逆転勝利を収めた。先発全員をリーグ戦から入れ替える大胆な手を打ち、失点をはね返して逆転。メンバーはルーキーのGK小島亨介、DF高畑奎汰、MF長谷川雄志といった経験の浅い選手を起用しながら、結果を残した。
中3日、中2日の連戦は疲労との戦いにもなる。主力を休められたことの意義は大きい。得点したMF丸谷拓也のボール奪取からの攻撃参加、FW後藤優介の決定力など、これからの連戦に備えて使える力を確認できた意味でも、実りある1勝だったといえよう。
リーグ戦では出場時間に恵まれていない後藤は、カップ戦でも先発の座を射止めることができなかった。「(出場の)チャンスはあると思っていた。攻撃の意識を高く保つことができた」とベンチで戦況を見ながら、ピッチに立った時のイメージを膨らませていた。1点を追う後半25分に交代出場すると、引いて守る相手の僅かに空いたスペースでパスを受け、ほころびを生む。そこから大分が主導権を握る時間が増え、得点を呼び込んだ。
ルヴァンカップ初戦で活躍した後藤優介(左)と丸谷拓也
アディショナルタイムの後藤の逆転ゴールは見事だったが、試合の潮目を変える役割を全うしたことに大きな意味がある。昨季は3年連続2桁ゴールを決めたが、その後はけがやコンディション不良で先発を外れた。今季は前線に実力のある新加入選手が加わり、し烈なポジション争いで後塵を拝している。「悔しい思いはあった」が黙々と得点感覚を研ぎ澄まし、結果を出した。
プロ2年目の2013年に経験したJ1は、前線からの守備に追われ「ボールを追うだけで精一杯だった」と振り返る。2度目の挑戦となる今季のJ1は「自分でボールを受けて得点に絡みたい」と攻撃への意欲がみなぎる。チーム在籍8年、今や最も古株の選手は心持ちにも変化が見られる。
「今年は勝ちにこだわっていく。勝つために自分に何ができるのか。もちろん今年も2桁得点を狙いたいが、前線の3人がしっかり連動していけば、自然と自分にもゴールという結果がついてくると思う」
肩の力をスッと抜き、それでも力強さが増した。それは小さいようで、とても大きな変化かもしれない。高校入学を機に大分トリニータU-18に入団し、愛するクラブがJ1に定着するために全精力を注ぐ。
リーグ戦に備え準備は万全
(柚野真也)
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