
サッカーU―17日本代表 代表の誇りを胸に、平野稜太が世界へ挑む 【大分県】
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大分トリニータが1月25日から2月2日まで、鹿児島県霧島市の国分運動公園多目的グラウンドでトレーニングキャンプを行なっている。就任して4年目。片野坂知宏監督体制となって最も長い期間のキャンプは、9日間で三つの練習試合を予定。今年は新加入選手が13人と多く、片野坂監督は「生活を共にしてシーズンを戦える準備をしたい。選手とコミュニケーションを図り、チームの共通理解、戦術を合わせるために実戦を多く取り入れたい」と話す。開幕に向けて選手選考の意味合いが強いキャンプになりそうだ。
その中で注目したいのが、昨年も在籍した選手たち。今季からキャプテンになったDF鈴木義宜と共に昨季、全試合に出場したGK高木駿、MF松本怜、馬場賢治、FW三平和司らがそれにあたる。彼らは片野坂監督の戦術を熟知しており、リーダーシップをとってチームをけん引する存在になっていくだろう。
また、新加入選手を見渡すと、得点源と期待されるFWオナイウ阿道、MF伊藤涼太郎、攻撃のアイデアが豊富なMF小塚和季、ドリブルで局面を打開できるMF小林成豪、ベテランにして運動量豊富なFW高山薫など、前所属チームで大黒柱として活躍した選手が多い。彼らはいずれも高い個の能力を持つ選手たちで、ポジション争いはし烈を極めてゆくことになりそうだ。
アグレッシブなプレーが持ち味の伊藤涼太郎
トレーニングキャンプでの2試合目となる練習試合では、J2に昇格した鹿児島と対戦した。始動からそれまでの試合は大学生が相手だったが、レベルが格段に上がり、実戦を想定するには格好の相手だった。昨季までの主力に新加入選手を組み合わせ、「どれだけ狙いを持って意図のある攻撃、守備ができるかを見た」(片野坂監督)。オプションとして考えているボランチを3枚にした3−5−2のシステムを試し、昨季同様にピッチの幅を広く使った攻撃、スペースを連動して埋める守備などを確認した。片野坂監督は「昨年より新加入選手の年齢が若いので戦術理解に時間がかかっている。ただ、それぞれの距離感は良く、これから判断と質の部分など細かなところを意識させたい」と語っており、昨季の主力をベースに、新加入選手をスパイスとして加えていくと思われる。
28日に合流した新加入のMFティティパンは、チームに強い刺激を与えそうだ。大分初のタイ人選手は、タイ代表としてAFCアジアカップ2019に出場し、4試合1得点1アシストを記録した。「日本でプレーすることが夢だった。アジアカップで結果を残し、コンディションはいい。チームを勝利に導くプレーをしたい」と意気込みを語った。30日からチーム練習に参加している。片野坂監督は「まずはボランチでチャレンジしてほしい。運動量が多く守備での球際の強さ、攻撃の展開力、推進力がある。いい化学反応が起きる」と期待する。
今は選手の特徴を把握し、戦術を落とし込み、組み合わせを試している段階。6年ぶりのJ1での戦いに向けて、どんなチームに仕上がっていくのか。今はその過程を注目して見守りたい。
キャンプ途中から加入したティティパン、背番号は44に決まった
(柚野真也)
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