
【指導者の肖像〜高校スポーツを支える魂〜】 信じる力が未来を変えていく 柳ケ浦高校バスケットボール部監督・中村誠(前編)
バスケ
・コンディションを整える
・基本の徹底
・ベスト8への断固たる決意
本気でベスト8を狙う―。これまで幾度も全国高校総体、全国高校バスケットボール選手権大会(ウインターカップ)に出場した強豪校だが、全国での実績はない。大津留礎監督は「全国で戦えるチームにならなければいけない。昨年まで、そのステップを踏んでくれた。これまで積み上げた経験を結果につなげる時期に来た」と強い決意を口にした。選手も同じ思いだ。今夏の全国高校総体出場を逃し、キャプテンの城戸美咲(3年)は「全国大会への思いが強くなったが、それ以上に大分県だけでなく、全国でも勝ちたい思いが強くなった」と話す。
全国大会常連校とは高さ、スピード、パワーで劣るが、「ないものねだりをしていても仕方がない」(大津留監督)と勝てる要素を追求した。全員でリバウンドに飛び込む。守備ではウィークサイドを抜かれない、カバーポイントを意識する。当たり前のことを徹底できる力は中津北の伝統でもある。そして、外角からのシュート決定率を上げ、“伝家の宝刀”2-2-1のオールコートゾーンプレスを軸に、試合の流れを変える守備を鍛え直した。
ウインターカップ初戦の相手は兵庫県代表の尼崎。大津留監督は「一筋縄でいかない関西のチーム。激しいバスケをするし、サイズはウチより小さいチームなんて全国にはいない」と話したが、「短期集中戦。スモールラインナップでかき乱す」と真っ向勝負で挑む。コート外では、試合前までの食事から睡眠、生活態度まで細心の注意を払い、万全の状態でコートに選手を立たせるためにち密な計画を練り上げている。
これまで積み上げてきた成果が、全国でどれだけ通用するのか。監督と選手の本気度が試される大会となる。
城戸、PG(ポイントガード)、2000年7月12日生まれ、162cm、滝尾中学校出身
平川、オールラウンダー、2000年9月12日生まれ、175cm、日田東部中学校出身
城戸、平川の3年生の二人がチームの核。リーダーシップがあり、得意の3点シュートでチームを勝利に導くキャプテンの城戸は、中津北のスタイルを体現できる選手。本格的にバスケットボールに取り組むのは高校までと決めており、「これまでの集大成の場として悔いのない試合をして、最高の結果を残したい」と自らの花道を飾る覚悟だ。
1年生の頃から主力として試合に出場する平川は、爆発力に期待が掛かる。これまではチームのバランスを考え、最適なプレーを選択してきたが、「出し惜しみすることなく、ボールを持ったら全力プレーで勝負してほしい」と大津留監督。スコアラーに徹して、がむしゃらにゴールを狙うプレーができれば、ベスト8への原動力となるはずだ。
(左)城戸美咲、(右)平川稚尋
県予選決勝リポートはこちら→「中津北が3連覇達成」
(柚野真也)
地区を選択
学校名を選択