OITA SPORTS

6/30 MON 2025

supported by

大分ビル管理

その他

空手道 柳ケ浦高校 覚悟を持って戦う

空手道 柳ケ浦高校 覚悟を持って戦う

 1年生5人、2年生4人。柳ケ浦高校空手道部の部員は全員、学校近くの寮から通う。藤澤武之監督は「空手が強くなりたいという一心で親元を離れてきた連中。空手に対する思いが強い」と部員の熱意を感じている。団体組手で県高校総体10連覇中の強豪校は、3月の全国高校空手道選抜大会に出場する。

 

 「2年生全員がポイントゲッター。団体戦の勝ち方を知っている」と藤澤監督が認めるように、先鋒から大将までの5人の順番を組み替えても、それぞれが役割を果たす。キャプテンの吉村達哉(2年)は、「全員勝つことが一番ですが、全国の強い相手になるとそうはいかない。相手チームのポイントゲッターと対戦すれば引き分けを狙うこともあるだろうし、5人で勝負して最終的に自分たちが勝てばいい」と、対戦相手により柔軟に戦うことが勝利の鉄則と話す。

 

 「一流は自分で考え、自分で行動する。本気で日本一を狙うなら、指示待ちではなく自分で考える力が必要」(藤澤監督)との思いから、3時間の練習時間のうち1時間は選手が「課題と修正」を考え、自分たちで練習を決める。残り2時間は決め技を増やし、精度を高める時間に費やす。段取りではチームメートであっても遠慮することなく、常に全力で試合を想定して戦う。藤澤監督は「プレッシャーのかかるところで技を出せるか。いくら決め技を教えても試合で使えなければ意味がない」と話す。

 

 全国高校空手道選抜大会では、昨年11月の全九州高校新人大会の南ブロックで3位となった2年生中心のメンバーに、本番に強く、技のキレで勝負する鑄場崎颯翔ら1年生も加わる。目標はベスト8だ。

 

中段突きを得意とする吉村達哉

 

全国ベスト8に向けての3か条

 

①己の決め技を磨く

②対戦相手に合わせた柔軟な戦い方

③情報収集

 

 全国ベスト8に向けて、まずは自分の決め技を磨くのは勝利の第一歩。個人戦と異なり団体戦は“引き分け”も重要なポイントとなる。「相手が自分より強くても、引き分けにもっていくことはできる」と吉村。最終的に相手よりポイントが上回ればいい。確実にポイントが取れるところで勝利し、分が悪ければ引き分け狙いも重要な戦術。対戦相手の利き手、決め技、癖など情報があれば勝機は上がる。「全員で勝負に勝つ」とメンバー外の選手の情報収集力も必要となる。

 

全国ベスト8入りを狙う

 

(柚野真也)