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大分トリニータ 戦術を落とし込み、得点力向上に期待 【大分県】

大分トリニータ 戦術を落とし込み、得点力向上に期待 【大分県】

 大分トリニータは6勝10分8敗、勝ち点28の14位で中断期間を迎えた。4日間のオフを挟み心身ともにリフレッシュしたチームは、8月3日のリーグ再開に向けて、これまでの試合で改善できなかった課題を修正し、準備を進める。

 

 シーズン当初は「勝ち点60、総得点60、総失点40」の目標数値を掲げた。24試合を終えて総得点19、総失点25。総失点は目標をクリアできそうだが、得点力不足は明らかだ。片野坂知宏監督はこれまでの戦いを改めて振り返り、ボールを保持する場所に着目。中断期間は、中盤もしくは相手陣内でパスをつなぎ、ゴールに矢印が向くように戦術を落とし込む。片野坂監督は「ボールを保持するだけでは相手にとって怖くない。最終ラインから攻撃を組み立てているが、ゴール前に運べなければ意味がない」と話す。得点の意識づけとともに、これまで選手の判断にある程度任せていた部分について、明確に指示を出していく考えだ。

 

リーグ再開に向けて意思疎通を徹底する

 

 守備は4バックと3バックを採用してきたが、けが人の復帰状況や現時点での戦力を見極め、今後は3バックが主となりそう。また、体力の消耗が激しくなる夏場の戦いを考慮し、高い位置からプレッシャーをかけるハイプレスは狙いを制限する。キャプテンの渡辺新太は「全部ハイプレスをかけるのは不可能。ある程度の決まりごとを設け、(ハイプレスに)行けない時は自陣でブロックをつくってもいい。そのあたりの共有を中断期間にしっかり定めたい」と話す。

 

 夏場の補強に関しては明言を避けたが、西山哲平GMは「けが人の復帰を見ながら考えている。得点を担うポジションの部分は進めている」と語った。開幕前からサムエル、鮎川峻、池田廉と不測のけがが相次ぎ、ベンストメンバーどころかベンチ入りの18人をそろえるのに四苦八苦する状況が続いた。ここ数試合はけが人が復帰し、安定した戦いができていたが、追い上げるためには爆発力が必要となる。片野坂監督は「チーム全体のコンディションを万全にしていく。けが人が復帰しているので戦い方の共有ができる」と意思統一の徹底に余念がない。

 

けが人の復帰がチームを後押しする

 

 

(柚野真也)