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全国高校野球大分大会 快進撃が止まらない大分上野丘 【大分県】

全国高校野球大分大会 快進撃が止まらない大分上野丘 【大分県】

第106回全国高校野球選手権大分大会

2回戦 7月17日 別大興産スタジアム

鶴崎工業  000 001 000|1

大分上野丘 000 000 04✕|4

 

 第2シードに勝利。大分上野丘の快進撃は止まらない。スコアボードにゼロが連なる展開が続いたが、八回にビッグイニングをつくり逆転、そのまま逃げ切り3回戦に進出した。松田幸史監督は「粘って粘って、最後のワンチャンスをものにできた。選手たちがよく頑張った」と笑みを浮かべた。

 

 5月の県選手権で優勝した鶴崎工業を相手に、松田監督は腹をくくったか。「相手の好投手に対し、普通に打ちにいっても安打は出ない。球数を投げさせよう」。追い込まれるまでは手を出さない、選手には「見逃し三振もOK」と伝えた。とにかく多く投げさせて左腕エースのスタミナを奪い、1回戦でも集中打を見せた終盤に勝負をかける算段だった。

 

  六回までに投げさせた球数は110。三振を七つ奪われたが四球は四つ。選手が際どい球をしっかり見極めた結果の数値だ。もくろみ通りとなったのは守備にもあった。先に得点を許したが梶原遙仁(3年)が崩れず、最少失点に抑えた。「梶原はボールが浮いていたので2、3点は覚悟していた。被安打8だったが要所で締めてくれた。テンポも良かったので、後ろの選手は守りやすかったと思う。失策は一つだけだった」と松田監督。

 

9回を1失点に抑えた梶原遙仁

 

 コツコツと積み重ねた狙いが花開いたのは八回。秋吉颯(3年)の3塁打で突破口を開き、無死三塁となった場面でも待球作戦を貫徹。4番の成松玲(同)がこの試合三つ目の四球を選び、相手の失策などで逆転する。さらに割石蒼大(同)が中堅に打ち返して2点を追加した。

 

 先発メンバー全員が3年生。新チームになってから初戦負けが続いていたが、最後の夏で2勝目を手にした。松田監督は「上を見ると過信するので、目の前の試合に集中するだけ」と話し、梶原も「第2シードに勝ったことはうれしいが、次も目の前の相手を倒すだけ」と慢心はない。

 

反撃の口火を切った秋吉颯

 

 

(柚野真也)