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トリニータU−18 次代のスターを探せ! Vol.1

トリニータU−18 次代のスターを探せ! Vol.1

 ユース年代の選手育成と活躍の舞台となる「2017Jユースカップ 第25回Jリーグユース選手権大会」が14日に開幕する。ここでは「ベスト8以上」を狙う大分トリニータU−18の注目選手たちを紹介する。

 

チームの精神的支柱

黒木樹生

 

 キャプテンであり、チームの精神的支柱でもある黒木樹生(高校3年)。鈴井智彦監督は、「誰とでも分け隔てなく話し、和ませることができる」と人間性を評価しキャプテンに任命した。もちろん技量も申し分ない。攻撃的なトップ下も守備的なボランチもできるユーティリティ性に優れ、セットプレーではターゲットとなり、ヘディングシュートでゴールを狙う。

 

 高校3年生にとっては最後の大会となるJユースカップに向け、黒木への期待が高まる。「チーム内の競争が激しく、練習から活気がある。全員がライバル心を持って取り組めている」とチーム内の雰囲気の良さに充実の表情。直近の試合(7日)となったプリンスリーグ九州では、首位を独走する長崎総科大附属高校と対戦し、アディショナルタイムに得点し3−2で逆転勝利した。試合前に「最後の攻め切る部分を高めたい」と課題を口にしていたが、見事に修正した。

 

 黒木の学年は、3年間で3人の監督が指揮したこともあり、考え方が柔軟だ。「毎年監督が代わったが、おかげでサッカー観が広がった」とポジティブに捉え、「プレーするのは自分たち。どんな監督の下でもハードワークを軸に自分たちの色を出せる」と確固たるスタイルを身に付けた。

 

 「僕たちの代でなんとかプレミアリーグに復帰し、Jユースカップではベスト8以上を狙いたい」と残りの公式戦を一つひとつ戦い抜き、最高の結果を残す覚悟だ。また、「主導権を握るために僕が試合をつくりたい」とゲームメーカーとしての活躍を誓った。

 

 

頼りになる守護神

津村和希

 

 県内外の遠隔地から優秀な人材が集まる大分トリニータU−18には、親元を離れ寮生活をする選手も少なくない。地元・福岡の高校からの誘いを断り、入団セレクションを受けて加入した津村和希(高校3年)も、そのひとり。「高いレベルに身を置き、サッカー環境の整っているトリニータでプレーしたかった」と自ら志願した。

 

 加入して2、3カ月は環境に慣れず不安だったようだが、「高校の部活ほど上下関係がなく、プロ選手が身近にいる環境は刺激的だった」と高い意識でサッカーに取り組む仲間に出会い、切磋琢磨した。今では寮長としてピッチ外でもチームをまとめる。学校での成績も優秀で、テスト前は同学年だけでなく、後輩にも勉強を教える頼もしい存在だ。

 

 ゴールを守る最後の砦だ。大きな声で味方をコーチングし、時には鼓舞して集中力を高める。身長177cmはゴールキーパーとしては高くはないが、抜群の反射神経と正確なキックで補う。尊敬する選手はユースの先輩の西川周作というだけあってキックへのこだわりが強いかと思われたがそうでもない。「西川さんはキックも凄いが、どんなに厳しい状況になってもチームに安心感を与える笑顔が凄い」と“周作スマイル”に憧れる。

 

 プロを目指す津村は、今年7月の天皇杯3回戦でトップチームのベンチ入りをした。「ピッチには立てなかったが大声援の中でトリニータの一員として戦えた。鳥肌が立つほど興奮した」と貴重な経験をした。高校3年生にとって最後の大会となるJユースカップに向けて、「トリニータ魂を見せたい。自分たちの代が積み上げたサッカーを発揮したい」と意気込みを語った。

 

 

大会結果