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ラストバトル〜3年生、最後の戦い〜 ラグビー 大分舞鶴の復活劇はこれから始まる

ラストバトル〜3年生、最後の戦い〜 ラグビー 大分舞鶴の復活劇はこれから始まる

 伝統校としての誇りを胸に、高校ラグビーの聖地・花園で確かな爪痕を残した大分舞鶴。3年ぶり「58回目」の出場は、第101回全国高校ラグビーフットボール大会出場校のうち、秋田工業の69回に続く2番目の記録となる。杉本圭監督は「3大会ぶりの出場のブランクがあったのは確か。1回戦の会場となった第1グラウンドの雰囲気や、2回戦の第2グラウンドの風の強さなど、経験を積まないと分からないことだと感じた。ただ、1、2年生がこの経験ができたことは大きく、3年生に感謝しなければいけない」と語った。

 

 2回戦の石見智翠館(島根)との試合では、コイントスで相手に、風上から攻める陣地の変更を強いられ、前半に4トライを奪われた。キャプテンの島正輝(3年)は「風上に立った後半は気持ちを切り替えたが、波に乗れなかった」と悔やんだ。ボールを保持して相手の速攻を防ぎつつ、テンポの速い攻撃に転じたかったが、リードを許した展開では思うようなプランは遂行できなかった。

 

後半は勢いを取り戻したが及ばなかった

 

 もう一人のキャプテンの川上隆輔(3年)は、キックを多用して、攻撃でスピードを上げ、アンストラクチャー(キックなどで互いの陣形が乱れた状態)を増やそうと試みた。「自分のドロップミスなどもありアタックできなかった。シード校が相手となると守備がきつく、思うようなプレーができなかった」と実力差を感じたようだが、「チャンスはあったし、そこでトライを奪えれば流れを変えることはできたと思う。後輩には、この差を埋めるための練習をして、全国で上位を目指せるチームになってほしい」と話した。

 

 点差が徐々に開き、最終的には0−45で敗れたが、「60分間諦めることなく、花園でプレーすることへの思いを抱いて過ごした3年間を体現してくれた。2人のキャプテンを中心にチームワークがよく、一人一人が自立し、自分を律することができるチームだった。3年間お疲れさま、そして、ありがとうと言いたい」と杉本監督。島は「3年間、きついことが9割、楽しいことは1割だった。それでも花園でプレーできたことで報われた。常勝チームとして、舞鶴の名をもう一度全国に広げてほしい」と、伝統校復活へのミッションを後輩に託した。

 

最後まで諦めずにプレーした3年生たち

 

 

(柚野真也)