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バスケットボール ナショナル育成センターを目指す前田桜(大分中2年)

バスケットボール ナショナル育成センターを目指す前田桜(大分中2年)

 日本バスケットボール協会が世界に通用する選手の育成を念頭に、年代に応じた技術指導、フィジカルトレーニングなどを行う「ナショナル育成センター」。今月末に行われるU14のトライアウトに、大分中学の前田桜(2年)が参加する。全国から選ばれた60人のうちの一人。前田は「高いレベルでどれだけ自分のプレーができるか挑戦したい。うまい選手のプレーを見て吸収したい」と、胸の高鳴りが止まらない。

 

 手足が長く、172㌢のサイズに加え機動力もある。将来有望な逸材を、井場田卓監督は「ゴール下だけでなく器用にプレーができ、シュートレンジも広い」と評す。ポジションの概念にとらわれることなく、「中でも外でもプレーでき、1対1に強く、得点だけではなくリバウンドもアシストもできる、オールラウンダーになってほしい」と期待する。

 

今月末のトライアウトに参加する前田桜

 

 前田がバスケットボールをはじめたのは小学5年の頃で、周りと比べても少し遅い。「両親がバスケをしていたこともあるけど、友だちに誘われたことがきっかけ」。当時から身長は高く、目立つ存在だったが、これまで全国大会出場などの経験はない。中学入学をきっかけに、レベルの高い環境に身を置くことで意識が変わった。「先輩だけでなく同級生もうまい人ばかりで、練習についていけるか心配だった」。しかし、ひるんだままでは終わらない。「自分が劣っていると分かったからこそ頑張れた」。背が高いだけの選手と思われたくない気持ちと、試合に出たいという気持ちが、これまで以上にバスケットボールに打ち込む気持ちを作った。

 

 早い段階から試合に出るようになり、昨年秋からはエースの一人としてコートに立った。今後の活躍が期待されるが、前田は「次の大会も、その次も、チームとして優勝したい」とチームの勝利を優先する。3年生にとって最後の大会となる「全国U15選手権大会」の県予選の日に、トライアウトの日程が重なり、悩んでいたが、先輩も同級生も快く送り出してくれた。「みんなで(全国大会の会場となる)東京に行けるように絶対勝つ」と言ってくれたチームメートのためにも、「成長してチームの力になりたい」との思いは強くなった。“大分中”の代表として、ひと足先に全国レベルを経験することになる。

 

「自分のプレーが通用するか挑戦したい」と話した

 

 

(柚野真也)

大会結果

2023年度