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演劇 6年ぶりの日本一を目指してオリジナル作品を仕上げる大分豊府

演劇 6年ぶりの日本一を目指してオリジナル作品を仕上げる大分豊府

 迫真の演技と高校生ならではの感性で観客を魅了する大分豊府の演劇部。年間5、6本の作品は、「どうすれば観客に分かりやすいように伝わるかを考え、みんなで意見を出し合ってつくり上げる」と部長の宮守満樹(2年)。それは照明や音響も同じで、演者の動きに合わせ明るさの強弱やタイミング、音量のボリュームを工夫し練り上げる。

 

 2015年の全国高校総合文化祭(全総文)では、顧問の中原久典先生のオリジナル脚本「うさみくんのお姉ちゃん show must go on!」で最優秀賞を受賞した。それ以降、全総文につながる県大会となる中央演劇祭では毎年、中原先生のオリジナル脚本を披露し、県だけでなく九州、全国から注目が集まるようになった。

 

迫真の演技を見せる部員たち

 

 夏休みは発声や姿勢を正すための体幹トレーニング、基礎演技力を向上する練習に励んだ。高校から演技を始めた部員が多いが、喜怒哀楽の表現法やせりふの間など細かい指導を受けて、表現力が向上している。「人前に出ることが恥ずかしかったが、演劇部に入って照れがなくなったし、表現する面白さを知った」(宮守)という部員は多い。

 

 中原先生は「今年の部員は演技力があり、粒がそろっている。意欲的でお客に伝える気持ちは強い」と話し、部員の表現力をかき立てる作品を創作する。今は文化祭の作品と並行して、中央演劇祭に向けて土台づくりの最中だ。今年は冬の九州高校演劇研究大会が大分であるため、県大会である中央演劇祭の上位2校が出場できる。しかし全総文に出場できるのは九州高校演劇研究大会で最優秀賞の1校だけの狭き門となっている。「昨年は2位で全総文を逃したので、今年は絶対に優勝したい」と宮守。せりふ同様に語る言葉に強い思いが宿る。

 

中央演劇祭の最優秀賞と全総文を目指す

 

 

(柚野真也)