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夏の主役たちvol.13 アーチェリー女子 メンタルを整え上位目指す大分東明

夏の主役たちvol.13 アーチェリー女子 メンタルを整え上位目指す大分東明

 6月に開催された県高校総体団体戦で、14年連続24回目の優勝を果たし、全国への切符をつかんだ大分東明。今年は1、2年生のみのチームだが個々のポテンシャルは高く、上位に食い込む可能性を十分に秘めている。

 

 全国大会団体戦に出場するのは、70㍍を打てる3人。小学校でアーチェリーを始めたキャプテンの徳永尚(2年)は、経験が長いだけあり、体の使い方はピカイチ。「点数だけでなく、雰囲気を大事にしたい。点が落ち込んだときは積極的に声を掛けて、盛り立てるのが私の役目」とチームを束ねるキャプテンとして強い覚悟を見せる。成瀬桃子(同)は技術的に未熟な部分もあるが、大会を重ねるごとに着実に力を伸ばしている有望株。成長著しいだけに、大会で化ける可能性もある。そして、チームのキーマンとも言える存在がポイントゲッターの渡辺芽吹(1年)。徳永同様にアーチェリー歴は長く、現在の自己ベストは九州でもトップクラスの620点。県高校総体個人戦では1年生ながら優勝し、大きな注目を集めた。

 

全国高校総体に向けて練習に熱が入る

 

  実力的には申し分ないチームだが、一番の懸念材料はメンタルの弱さ。本番で力を出し切れないことが多く、県高校総体や続く九州大会でもメンタルに左右される場面が目立った。特に渡辺は九州大会個人戦で優勝候補筆頭と言われながらも、緊張から調子を崩して予選敗退。その悔しさは今も胸に刻まれている。

 大会後はメンタルを鍛えるべく、「お互いに声を掛け合う」「ネガティブにならない考え方を学ぶ」など様々な対策を実践。月1回行うミーティングでは“気持ちの共有”を目指し、活発な意見交換を行っている。

 

 新型コロナウイルスの影響で昨年は大会が中止になったため、出場する3人は今回が初めての全国高校総体。不安もあるが、徳永は「目標はベスト4。チームはまとまりつつある」と力強く前を見据える。課題と向き合い、一つ上のステージを目指す大分東明。全国では一回り成長した姿を見せてくれるに違いない。

 全国高校総体のアーチェリーは8月20、21日に福井県鯖江市東公園陸上競技場などで行われる。

 

チーム一丸となってベスト4を目指す

 

 

(甲斐理恵)