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夏の主役たちvol.12 アーチェリー男子 5度目の日本一を目指す大分東明

夏の主役たちvol.12 アーチェリー男子 5度目の日本一を目指す大分東明

 県内では圧倒的な強さを誇る大分東明アーチェリー部。男子は6月に開催された県高校総体で4年連続29回目の団体戦優勝を果たし、個人戦でも多くの選手が全国への切符をつかんだ。

 結果だけを見れば圧倒的勝利だが、監督や選手にとって試合内容は決して満足できるものではなかった。「本来の実力は全国トップクラス。しかし県総体は力を出し切れず、続く九州大会も緊張のため結果を残せなかった。メンタル面の弱さ、自信のなさが影響した」と佐藤俊太監督。

 

 大会後は課題と向き合い、練習方法を一から構築。“自分たちで考え、行動できるチームづくり”に取り組んでいる。部員をチーム分けし、チームごとに練習方法やトレーニングメニューを考え、実践する独自のプログラムを実施している。まだ始まったばかりだが、チームは確実に良い方向へと変わりつつある。

 アーチェリーは個人競技だが、チームに目を向けて周りの状況を把握し、考え、判断して行動する力が成長につながり、競技に必要不可欠な自主性が身に付くという。

 

自分たちで考えたメニューで練習する

 

 

 チームをけん引するのは県高校総体の団体と個人で2冠を達成した豊島拓実(3年)。実力は言うまでもなく、「いい点を出し、みんなを安心させるのが自分の役目。雰囲気が落ちているときは声を掛けて勢いづけたい」と、唯一の3年生としての責任感も強い。

 豊島からキャプテンの座を受け継いだ高尾太輝(2年)は頭の切れる知将タイプ。調子に波があるのが若干の懸念材料だが、勝利を左右するキーマンとなる。「夏休みを利用して追い込んでいる。昨年出場できなかった先輩たちの分まで頑張り、東明の名を全国にとどろかせたい」と高尾は意気込む。

 県高校総体団体戦に豊島、高尾とともに出場し、勝利に貢献した工藤智也(同)は、現在急成長中の有望株。「真面目で素直。言われたことをどんどん吸収する」と佐藤監督もその成長に目を細める。

 

 過去に全国制覇を成し遂げている大分東明。5度目の日本一を目指し、大会までの残り少ない期間を全力で走り切る。

 全国高校総体のアーチェリーは8月20、21日に福井県鯖江市東公園陸上競技場ほかで開催される。

 

全国高校総体に出場するメンバー

 

 

(甲斐理恵)