OITA SPORTS

7/1 TUE 2025

supported by

江藤産業

サッカー サッカー

ヴェルスパ 節目のシーズンでJ3昇格を目指す

ヴェルスパ 節目のシーズンでJ3昇格を目指す

 JFL 10年目の節目のシーズンを迎えるヴェルスパ大分。今季の目標はリーグ連覇とJ3昇格となる。昨季までの3年間、パスサッカーの土台を築いた須藤茂光監督が退任し、後任には日本サッカー協会ナショナルトレセンコーチの山橋貴史氏が就任した。チーム始動から少し遅れて合流した山橋監督は、理想とするサッカー像を選手に示し、「須藤監督が築いたスタイルを継続しながら、守備のところで少し変化したい」と話した。ゾーンディフェンスを採用、コンパクトな陣形を保ちながら前線からの守備に力を注ぐ。

 

 新戦力獲得への期待以上に、昨季リーグ優勝したことで主力の引き抜きが懸念された今オフだが、アスルクラロ沼津(J3)に移籍したMF瓜生昂勢を除けば昨季の主力はほぼ残留。瓜生の穴はMF高橋宏季ら現有戦力で埋まりそう。GK姫野昂志、DF浦島貴大の昨季ベストイレブンらで構成する守備陣は、新スタイルへ意欲的に取り組む姿勢を示し、戦術理解はチーム全体へと浸透している。新キャプテンのMF篠原宏仁は、「高い位置からボールを奪いにいくことで、昨季にはないスピードのある攻撃ができるようになった」と手応えを感じている。

 

開幕に向けて順調に調整は進む

 

 中盤から前は昨季以上に運動量を求められるが、山橋監督は「守備の部分ではある程度の決まりごとはあるが、最後の得点部分は崩しの質や個人のアイデアになる。それぞれがイメージをすり合わせている」と選手の自主性を重んじ、自由を与えている。「大きな幹となるコンセプトがブレてはいけないが、枝葉は選手が付けるもの」と語る山橋監督は、練習後に選手と1対1で個人面談を実施し、相互理解を図りながら一緒にチームをつくり上げている。

 

 今季の船出となる開幕戦は今月14日、ホームで高知ユナイテッドSCを迎える。「王者として迎えるシーズンとなるが、決して守りに入らず、挑戦者として自分たちからアクションを起こしたい。躍動感のあるサッカーを見せたい」と山橋監督。力強くスタートしたチームとともにフロントも勝負の年となる。先月25日にJリーグの「百年構想クラブ」に認定された。今後はホームスタジアムの確保など要件を満たし、J3ライセンスを取得する必要がある。生口明宏GMは「今季はクラブにとって大きな意味を持つ1年になる。決して簡単なことではないが目標を達成したい」とチーム、フロントの両輪でJ3昇格を目指す。

 

今季も守護神としてゴールを守る姫野昂志

 

 

(柚野真也)

大会結果