現役プロが熱血指導 大分に広がる「バスケの灯」 【大分県】
バスケ
県高校新人大会 バスケ女子 初優勝の大分、守備力強化は今後も続く
県高校新人大会 バスケットボール女子
決勝 2月7日 昭和電工武道スポーツセンター
大分97−81明豊
(1Q・29-21、2Q・18-15、3Q・16-21、4Q・34-24)
県高校新人大会バスケットボールの女子決勝戦は大分と明豊が対戦した。準決勝で全国高校選手権大会に出場した中津北に勝利し、勢いにのる明豊は、シュート力を武器に得点を重ねたが、大分は落ち着いて自分たちのバスケットボールを貫いた。「よく走ってくれた」と決勝戦後に楠本哲二監督が振り返ったように、最後まで集中力を切らさず97-81で初優勝を決めた。
昨年の県高校総体で悲願の初優勝を果たしたが、その後の全国高校選手権大会(ウインターカップ)県予選決勝で中津北に敗れた。伝統校が持つ意地とプライドを前に、改めて勝つことの難しさを痛感させられた選手たち。楠本監督は「伝統校に勝つためには、中高一貫校の良い部分を伸ばさなければいけない」。中学からほぼ同じメンバーだからこそ互いをよく分かっているが、その強みをさらに強化していく必要性を説いた。
決勝は粘り強さで流れを引き戻した
今大会ではメンバーチェンジを多用し、体力を温存しながら個々が実力を発揮。選手が交替してもレベルは変わらないというチーム力の高さを見せた。中でも、ガードとしてゲームをつくった梶西未知、シュート力で得点に貢献した板倉菜緒、スピードで相手を惑わせた岐津桜華など、1年生たちの活躍が目立った。
「(優勝は)一つの経験として良かったが、このまま勝ち続けることはありえない」(楠本監督)。今回の結果に満足しているようでは、県高校総体やウインターカップ県予選は勝てないと厳しく見ている。特に明豊戦では、「81点も取られたのは問題。3ポイントシューターを要するチームとの対戦になればもっと得点されてしまう。何が何でも止めてやろうという気持ちがまだ弱い」とディフェンス力の強化が課題と指摘。そのためには、まず選手同士のライバル意識を高めることで、気持ちの強さやディフェンス強度をレベルアップさせて、“守りの強い大分”に仕上げていく構えだ。「走って、守って、超特急の試合ができるチームにしたい」と楠本監督。4月からは経験値の高い新1年生も加わる。今後がますます楽しみなチームとして注目していきたい。
県高校新人大会で初優勝した大分
(黒木ゆか)