
県高校総体 バレーボール男子 仲間との絆で栄冠をつかんだ大分南 【大分県】
バレー
全日本バレーボール高校選手権大会(春の高校バレー)の男子県予選は、先行して行われた女子に続き31日から始まる。特集の第2回は、2月の県高校新人大会で準優勝した鶴崎工業。3年生は2人と少ないが、「雑草魂」で番狂わせを狙う。
県新人大会で自信をつけ、4月に1年生を迎え、選手層に厚みを増すはずだったが、新型コロナウイルスの影響で強化スケジュールに見直しを強いられた。夏休みの間は基礎練習を徹底し、特にパスは念入りに練習した。小関郁子監督は「ウチには大砲がいないし、身長も高くないので、拾ってつなぐチームをつくるしかない」と目指すチームの方向性を示し、段階を踏んで今大会に照準を合わせた。
7月の県高校総体を終え、3年生は佐藤悠斗と浜田荘真の2人だけとなったが「1、2年生にとってはチャンスとなった。ライバル意識を持ちながらいい雰囲気で練習ができている」(小関監督)。3年生の2人がチームの軸であるが、エースの工藤悠人(2年)は体を鍛えてバランスが整い、大崩れすることはない。正センターの座を複数人が争うことで異なるタイプの司令塔も出てきた。また、新戦力の1年生をリベロで起用する計算もできるようになり、戦力は整い始めた。
夏に鍛え上げ、戦力は整い始めた
小関監督は大会1カ月前から、県高校新人大会のスコアを張り出し、好調時の良いイメージをたたき込んだ。「プライドは最後の自信になる」と説き、県2位の自信を背負わせた。鶴崎工業には、小、中学時代に全国大会に出場した選手や県選抜に選出された選手は少ない。それでも高校で成長し、頂点が見える位置にはい上がった。佐藤は「出場するからには優勝を狙いたい」と語り、浜田は「勝つためにできることをするだけ」と高校最後の大会に向けて気を引き締めた。
これまでの大会を振り返ると、試合の入りが悪く、尻上がりに調子を上げているが、「これまでのようにはいかない。どれだけ序盤にポイントを取れるかがカギになる。どこも力があるので、常にリードした状態で試合を進めプレッシャーをかけたい」と小関監督。奇襲はないが、先制パンチを浴びせる力はある。先行逃げ切りの必勝パターンで、一気に優勝を勝ち取る覚悟だ。
頂点を目指す鶴崎工業
(柚野真也)
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