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県高校野球選手権 藤蔭、持ち越された連覇への挑戦はじまる

県高校野球選手権 藤蔭、持ち越された連覇への挑戦はじまる

第138回県高校野球選手権

準決勝 0-9明豊(8回コールド)

1回戦 7-2文理大付

同 支部予選

7-3柳ヶ浦

15-2宇佐産業科学(5回コールド)

 

 夏の全国高校野球選手権が中止となり、3年連続出場が持ち越された。「夏の代替大会では初戦で負けたが、三連覇の引継ぎは2年生を中心に託された。支部予選からその思いは感じた」(立川一郎部長)。第138回県高校野球選手権では明豊に準決勝で敗れたが、秋季九州地区大会県予選に向けて収穫と課題を得た。

 

 収穫は投打の軸が、それぞれ定まった。エースナンバーを背負う川上優斗(2年)はボールのキレとコントロールで勝負できる。1回戦の日本文理大付属戦では8回2失点に抑え、勝利の原動力となった。明豊戦では台風の影響で2日間投球練習ができなかったこともあり、調整不良が顕著だった。3回4失点でマウンドを降りた川上は、「体が重かった。悪いなりにカットボールが決まったが、ビッグイニングを作ってしまったことは反省」と今後の課題となったようだ。エース降板後はタイプの異なる4人の投手で継投。8回に5失点し再びビッグイニングを作られたが、全投手が実戦経験を積めた。

 

エースナンバーを背負う川上優斗

 

 攻撃の核は四番・原田琉成(2年)。1回戦では4打点と持ち味の勝負強さを発揮した。例年、素振りの量が他校に比べて多く、冬場に筋力アップとともにスイングスピードも増す。打ち勝つ野球を掲げ、全員がボールの呼び込み方、スイング軌道、タイミングの取り方を見直し打力アップを遂げようと必死だ。立川部長は「秋の大会は一戦一戦、必死に戦うが、練習の成果が出るのは冬を越えてから」と話し、“夏は藤蔭”と言わしめるために丁寧に下地を作っていく覚悟だ。

 

 新チーム発足後から「連覇」の重圧と戦うことが強いられるチームは、正面から向き合う。立川部長は言う。「前の代から出ていた川上らが自覚を持ち始め、キャプテンを中心に引っ張っていく選手が増えている。プレッシャーが選手を強くする」。連覇への期待を背負いながら、課題の守備と走塁をレベルアップさせ、再び頂点に向けた戦いに挑む。

 

主軸を任せられた原田琉成

 

 

(柚野真也)